光るモニターをみていた
歪み 引き延ばされ ずっと ずっと 響きわたる
境界を超えたいと 向こう側に行きたいと
パスポートを手に入れたいと
つよく願った
境界のこちら側と あちら側と
明かりの向こう側に映った風景を思い
どうしても 近づきたかった
吹き荒ぶ風に こえが聞こえなくて
なんども なんども 聞き返す
理由なんてなかったのかもしれない
ただ 世界が寒かったから
選んだ理由を聞かせて
ほかの選択肢を教えて
通過儀礼は あまりに苛烈で
それでも ひとりで超えなくてはならない
そっと 手を放し 世界に踏み入れる
時間の中に 位置を定め
冷たい空気に 道を引く
首を振って 引き返せない道程を 遠く思う
わたしはこちら側にいて あなたがたはあちら側にいる
境界は 容赦なく逆転し 姿を追うことすらできない
終わった時間を 再開するには どうしても 理由が必要なの
どれくらい つづき どこで 終わるのか
引き戻され 隔てられ 否応なく つづいていく
線路の向こうに見えた風景は幻だったのかな
光の中に こえがまばらで よく 聞こえない
繋がった糸を 失わないように そっと 手繰り寄せる
途中で終わること
終わりがつづいていくこと
差はどこにあるのだろうか
呼んでも 返ってこない響きに 何度も 思い出す
意味を知りたいの
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