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2023年08月09日20:17

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本棚571『東京文学散歩』二松學舍大学文学部国文学科編(新典社)

 漱石、子規、鴎外、一葉、鏡花、藤村、実篤など、綺羅星のような数多の作家達が、東京という場所で作品を紡いだことが分かる。
 『たけくらべ』の見返り柳のように、微かに往時の面影を残す場所も見られるものの、今は碑文などでしかその存在を知り得ない場所も多くある。『武蔵野』で、自然の美しさを詩情を持って描いた国木田独歩が今の渋谷駅近くに居を構えていたことには驚かされる。
 本書は、都心部を中心としつつも、ジブリ映画『耳をすませば』の舞台となった多摩の聖蹟桜ヶ丘の街にも紙幅を割くなど、エリアも内容も幅広い。本書を持って、都内をそぞろ歩きしたくなった。
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