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2022年10月22日10:40

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きゅうぱら〜弓道パラダイス〜 6

休日の午前の事である。
「宅配便です」
届いたのは弓道一式であった。弓に矢、和装の道着である。
「お姉ちゃん、届いたよ」
うむ、見ればわかる。
しかし、母親はブツブツと言っている。
高かったのか……。もう一度、見るが不機嫌である。
「大丈夫だよ、これが有れば初詣で神社のバイトが出来るよ」
妹のみつかは早速着替えて、的外れの事を言う。弓道だけに的外れな事でいいはずだ。
しかし、気持ち、似ていない事もないがあれは巫女である。
「お母さんはね、あなた達の幸せの為ならばね……」
話を戻すと要するに高かったのである。
「直ぐに投げ出しそうで怖いけど……」
もう一度、要約すると高かったのである。
「はい、先輩達もいい人です。嫌になっても、三年はやります」
「ホント、親思いの良い子ですこと。それに比べていといは何年やるの?」
何か突然ふられた。よし、ここは良い子でいよう。
「卒業までの二年かな……」
「ま!!!!ぁ、二年、この親不孝者が!」
なにか逆鱗に触れたようだ。
大学に進学しても続けろとは思わなかった。
これはかなり高かったらしい。
「え、ぁ、ぃ……」
そして、鬼と化した母親に、わたしが言葉を探していると。
「お姉ちゃんが二年で辞めるなら、わたしも二年で辞める」
「ぱっ、わたしは何をしていたのだ?」
良かった、母親が元に戻った。
妹のみつかに助けられた。ホントよくできた妹だ。
その日の昼ご飯のベーコンエッグの肉を一つ、みつかにあげるのであった。

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