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2021年04月30日14:48

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たい焼きと少女 5

俺は空席の隣の机を見ていた。
みゆきの席である。
二年生なのに三年生の特進クラスの教科書を使っていた天才キャラ……。
俺は休み時間に保健室に行ってみる。
「みゆきちゃん、居る?」
その言葉に奥から声がする。
「おーワトソン君」
相変わらずの制服にポンチョ姿である。
事件が起きれば直ぐに解決するだろうな。
しかし、普通は殺人事件など起きない。
「ワトソン君、冷えているが、たい焼きがあるぞ」
うむ、例のたい焼きだ、普通に美味しくて何処で手に入れているのだろう。
そんな事を考えながらたい焼きを食べ始める。
たい焼きを食べ終わると単純な疑問が生じる。
「モリアーティー教授はいないのか?」
単純な疑問をみゆきに問うてみる。
「しいて言えば、保険の先生に頼もうかな」
「はいはい、雑談はこれくらいにして、今からは化学の授業ですよ」
保険の先生が近づいてきて俺達に声をかける。
おっと、休み時間が終わっていた。
保険の先生は椅子に座り、ホワイトボードを見ている。
先生役はみゆきだ。
教えるのかい!!!
俺はこんしんのツッコミを入れる。
そう、保険の先生に化学の授業を始めるのであった。
みゆきの教科書は確か文系の特進クラスのはず。
どれだけの天才キャラなのだ?
とにかく、授業中だ、俺は教室に戻ろう。
また、保健室に行ってみようかな。
そんなおぼろげな想いがめぐっていた。

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