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2021年04月26日14:24

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たい焼きと少女 2

俺は痛めた足を保険の先生に見せていた。
シップを張ってもらい、帰ろうとすると。
「ワトソン君、ボクは一年以内に死ぬのだよ」
さいですか……。
みゆきの言葉など関係ないと思い、やはり、帰ろうとする。
「ままま、たい焼きが三つあるので一つ食べていかないか?」
最初からそう言えばいいものを……。
たい焼きが配られてみゆきはハムハムと食べ始める。
うむ、普通に可愛いな。
俺がみゆきに見とれていると。
「ワトソン君、原因不明の血管が老化する病気で、普通に倒れて死ぬのだよ」
ここで嘘をつく動機がない。まさか本当なのかもしれない。
少し迷ったが声をかける事にした。
「ホームズと呼べば良いのか?」
「みゆきちゃんでお願いします」
「あぁ、みゆきちゃんは本当に一年以内に死ぬの?」
「はいですの」
保険の先生も頷いている。
「ワトソン君、死んでしまう女子は好みでなのかい?」
難しい質問だ、死ぬのか……死ぬのだよな……。
俺が困っているとみゆきが携帯を取り出す。
「これでわたし達は特別な関係だ」
要は携帯の番号を交換したいらしい。

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