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2021年04月11日13:23

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砂粒のような恋心 3

さて、暗黒剣の入手方法だが、滅びたミヤコの地下にするか悩んでいた。
病院からバスの中でずっと考えていたが良いアイディアが浮かばない。
家に帰ってから自室でパソコンに向かい頭を掻いていると、たどり着いたのが神々と同様に人を喰らう黒龍のツカに刺さった封印の剣である。
この剣はミヤコを滅ぼしてしまい、昔の人々が苦労の末に黒龍を封印した剣である。
アリシアは故郷の村から滅びたミヤコに向かい封印の剣を探す。
ミヤコに有った王室の玉座の後ろに隠し階段を見つける。
それは人々に語り告げられた通りであった。
剣は黒龍の血をすすり、暗黒剣となっていた。
アリシアが暗黒剣を抜くと黒龍のゾンビが地面の下から現れる。
そう、アリシアは孤児院で修行をして年下の子供達とカミガリになる事を約束したのだ。
だから、黒龍のゾンビ如くに負けてはならない誓いをたてていた。
死闘の末に黒龍のゾンビを退けると剣は紅の輝きを増す。
神々と戦える暗黒剣の誕生である。
この日からアリシアはカミガリを名乗る事にしたのだ。
それでも、彼女は迷っていた。孤児院で普通の暮らしを続けていたい気持ちがあったからだ。
しかし、神々が人々を喰らうのを止めさせなければ平和な生活はない。
……。
「トモミ、何時まで起きているの?早く寝なさい」
下から母親の声が聞こえる。
もう、そんな時間か……。
わたしはパソコンを閉じると明日の支度をして寝る事にする。
アリシアの気持ちか……。
孤児院の生い立ちで呪われた暗黒剣の使い手である。
きっと、人々からも暗黒剣の使い手として恐れられたはずだ。

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