ふたたびのメルセデス・ディーラーへ。

　昨日はU24、今日はフル代表と2日続けてサッカーの国際試合があった。前者は東京五輪の前哨戦と位置づけられる親善時代で、強豪アルゼンチン相手に3対0の勝利。今日はワールドカップ2次予選のモンゴル戦で14対0の圧勝。日本が属するF組にはミャンマーもあるのだが、いまの状況で果たして試合が出来るのだろうか。日本代表はほぼ3次予選進出を決めているので、JFAはミャンマー戦をボイコットして欲しい。スポーツに政治を持ち込んでいただいて大いに結構。0対3負けの処分を受けたとしてもだ。

　昨日29日はほぼ一日、翻刻にいそしんだ。1938年、詩人が高村光太郎宛てに書いた手紙の下書き。既に高村光太郎は確乎たる業績と地位を築いているにもかかわらず、タメ口を叩いたり、自分の経験を誇ったりしていて、読んでいてつらくなる。こういうのを指して、痛いと言うのだろうな。しかし、自身の幼さや文章の出来の悪さについて、詩人は自覚もしている。元祖ADHD、元祖引きこもり、元祖自閉症、元祖神経症……。しかし、いずれも嗤い飛ばすわけにはいかない。詩人や私に限らず、挙げたような症例にかすりもしない人って、そう多くはないように思う。

　新型コロナの感染者が増えてきた。テレビニュースのトップで聖火リレーの様子を微笑ましく取り上げ、そのあとに続けて「第4波か」などとアナウンサーの口調が一変する。で、CMを挾んで「自粛疲れ」の声を紹介したりする。次に客脚の遠退いた飲食店の主人が出てくる……。火を付け回っては消す、という幇間みたいだ（苦笑）。そして、大臣やソーリの鹿爪らしい表情の記者会見を聞いていると、高校の生徒会より言葉遣いのレベルが低く、とりわけガースの原稿がないときの拙い言葉遣いとか、舌足らずのその口調を聞いていると、この国ってどんだけ遅れた国なんや〜、という劣等感さえ覚えてしまう。そう言や、森とか安倍とか二階の会見も同じだな。野党も似たようなものだが、こんなふうにひと括りすると、この国の上に立つ人間は総じてもう一回、高校に入り直したほうがいいように思う。

　昨日中に捨てる服を選んで、今日、少しだけゴミ集積場に出した。
　庭は一面、桜の花びら。スニーカーにくっついて玄関のたたきにも花びらがくっついていた。ラズリの散歩に出ると、20度超えの陽気と散りゆく桜につられたのか、観光客が多い。3月でこれだけ温暖だと、今年の夏は猛暑になるのか。
　午後2時、昨日に予約しておいた「メルセデス」のディーラー着。
　入口で検温と消毒を課せられるのだが、検温測定器の前に立つと液晶ディスプレイに自分の顔と体温が出る。
　ディスプレイにマラソンの大迫選手が映っていた！
　ナイキのキャップだけやけど。
　メルセデスに入店するので頭から足先までブランド物で決めてみるか、と思い、大迫選手が会見で被ってるナイキのロゴが入った黒キャップにした。
　バッテリー交換も含めた車検の見積もりをしてもらう。
　10分ほど待たされて出された金額を見た瞬間、くらっとする。今日はアイスコーヒーを出してもらったので、残していたコーヒーを飲み干して、しばし各項目を冷静に目で追った。
「自分にはやや高額ですが、お願いします」と言ってしまった。まるで他人が言うことをそばで聞いてるみたいな感じ。ええっ、マジマジ？
　ガソリンスタンドで提示された額より4万円ほど高かった。
　たぶん今日も含めて4回、丁重なおもてなしとコーヒーをいただくわけだから、一杯1万円のコーヒー代になるのね。
　万引きしたような罪悪感を覚えながら帰路についた、というか、逗子駅近くのOKストアに寄って、安い豚肉とか安いオリーブオイルとか安いパスタとか安いかりんとうとか見切り品のきんつばとか見切り品のジャガイモを買った。ちょっとアルバイトでもしようかね。