mixiユーザー(id:52355057)

2020年12月10日14:49

70 view

祈りの石に輝きをのせて 3

暇な休日のことです。
『ワールドクラッシャー』のタイムポイントを使いきり。
することを無くしていた。
ベッドに横になり天井を見上げる。
そうだ、昔の趣味のスケッチに出かけることにした。
バスに乗り大き目の公園に出かける。
湖が広がり、空は晴れていた。
ベンチに座り線を描く様にスケッチを始める。
ふと、色を入れる作業に入ると手が止まる。
それは赤を使いたくなったからだ。
通りがかりのお爺さんに「この湖は赤くなることが有りますか?」と聞く。
「無いなー」
簡単な答えであったが、わたしは赤を使うのを止める。
青い世界にしよう。
迷いは消えて青を手にする。
お爺さんに挨拶をして描き始める。
しだいに雲が重なり天気が悪くなってくるが、わたしは青を描き続ける。
アイタ、降ってきた。
傘の持ち合わせはなく、バス停に走る。
ペンダントとして持ち歩いている『祈りの石』が光る。
わたしの不幸を吸い取っているのだ。
バスが来る頃にはずぶ濡れになるがスケッチブックだけは濡れないようにする。
『祈りの石』の輝きが薄れていく。どうやら、たいした不幸ではないらしい。
「にゃー」
公園に住んでいるのか猫があわれてよってくる。
わたしは猫に挨拶をしてバスに乗る。
席に座ると今日のスケッチを確認する。
湖も空も青の世界である。
明日は検査だ、一日病院に行く事になる。
今日のスケッチは有意義な時間であった。

4 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する