◎「黒い司法 0%からの奇跡」
デスティン・ダニエル・クレットン監督
原題は「JUST MERCY」。
最悪な邦題。
これで誰が観に行く
俺が行くけど…。
酷いタイトルだけど、これが凄く良い映画だった。
アラバマを舞台に、黒人の冤罪死刑囚を助けようと、
尽力する黒人弁護士の話。
実話に基づいた映画、
ということで、タイヘンなリアリティがある。
あの「アラバマ物語」と同じ場所で、
今も変わらず、差別やら冤罪やらが蔓延しているっていうのも…。
普通に黒人を差別する登場人物が、主人公に、
「アラバマ物語記念館があるから、行くといいよ」
と声をかけるシーンが、何度かあったり…。
マイケル・B・ジョーダン、ジェイミー・フォックス、
そしてブリー・ラーソンが、存在感のある演技を見せていた。
本当に心に迫る、重要で素晴らしい映画なので、
是非、観て欲しいです
◎「レイニーデイ・イン・ニューヨーク」
ウッディ・アレン監督
ウッディ・アレンって、80才を超えてるのかー。
それで、こんなに瑞々しい映画を撮れるンだから凄い。
今回、彼の分身となるのは、ティモシー・シャラメ。
あまりにイケメン過ぎるだろ、いくらなんでも
ヒロインにエル・ファニング。
ウッディ・アレンの映画って、振り返ってみると、
その時代その時代の、
最も旬な俳優が起用されていることが多いような。
誰が、その時に人気があったかが分かるようになってる
ユーミンの歌を聴くと、
その時代に、どんな曲が流行ってたか分かるみたいな
使われるジャズも素敵。
詳しいことは分からないケド、
あのうるさ型の菊地成孔が褒めていたから、
凄いンでしょう
性癖には色々と問題があるらしいウッディだけど、
こんなに素敵な映画を撮るンだから、
少し許してあげて欲しい
◎「ナイチンゲール」
ジェニファー・ケント監督
あの有名な看護師の話ではなく、
オーストラリア・タスマニアに流刑にされた女性の物語。
イギリスに支配されている世界で、
彼女は士官に家族(夫と赤ちゃん…)を殺される。
同様に差別を受けているアボリジニの青年を案内人にして、
彼女は復讐の旅に出る。
というような、凄惨な物語だった。
相手を目の前にして、復讐しようとしても、
銃が撃てない、とか、これもまたリアリティが凄いような…。
自然の描写なんかも凄い。
ラストの方の海辺の光なんか、もう…。
実に力作でした。
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