体育教師として慣れてきた頃である。
授業が終わり、ガラガラに渇いた喉を潤おそうと、体育教官室の冷蔵庫を開ける。
確かブルーベリージュースがあったはずだ。
うん?
冷蔵庫の隣に体重計が置いてある。
試しに乗ってみると……。
これは不味い数字だ。
身長も去年から伸びるのが止まり。ふ、と苦笑いした記憶がある。
最近、メシが美味いと感じたのは気のせいではなかった。
それは成長と言えないのである。
さて、困ったぞ……。
周りを見渡すとダンベルなどトレーニング用品が沢山ある。
流石、体育教官室だ。歴代の先生の遺産であった。
よーし、ダンベルを持ち上げるぞ。
重いが我慢する。
15分程運動すると喉が更に渇くのであった。
そうそう、ブルーベリージュースを飲むと……。
チガウ!
先ずはそこから減らさないと。
飲みかけのジュースを眺めながら、わたしは三分ほど考える。
もったいないから『チガウ!』は置いていて飲み干すのであった。
ごちそう様と……。
運動の後の甘ったるいジュースは格別と感じるのであった。
さて、眠くなったのでマイ・チェアーに座りウトウトする。
平和だなー。
「実星、キノコとタケノコのチョコレート菓子があるが一緒に食べるか?」
おぉ、流石ナタリーだ。
素直に礼を言って一緒に食べるのである。
こんな生活も悪くなかろう。
チョコレート菓子を食べながら納得するのであった。
何か忘れている気がするが問題なかろう。
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