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2020年09月28日14:43

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ようこそ、体育教官室に! 9

今日は雨である。
体育館が修理中の為に体育の授業が中止である。
レポート一枚で授業は免除なので、わたしは体育教官室で暇をつぶす。
コンコン、ノック音が聞こえてきた。
扉を開けると台湾からの留学生が二人でいた。
「ここに、英語に詳しい先生が居ると聞いてきました」
英語に詳しい?ナタリーのことかな?
「ナタリー、出番だぞ」
体育教官室の奥の方でポッキーを食べていた。
「うん?面倒くさいな……」
普通に英語でナタリーと留学生が話を始めると。
「この学校の近くの商店街にザルそばが食べられたな?」
「はい?はい……」
一瞬、聞き直したが日本文化の勉強の為にザルそばが食べたいらしい。
「ナタリーが出前を取っている店で食べられたかと」
「あ、あのアジフライ定食が美味い店か……」
ナタリーが小首を傾げて少し考え込むと。
「今日、わたしがおごってやろう」
歓喜する二人であった。
幼女先生におごってもらって嬉しいのか?
MITに人脈でも作りたいのか?
ちなみに、MITとはマサチューセッツ工科大学の事である。
ナタリーの専攻はスポーツ科学かな?
ま、あまり興味がない話である。
しかし、あの店のザルそばは食べてみたい。
適当に理由を付けてついていく事にした。
昼時になると四人で和食店に行きザルそばを注文する。
ずる、ずる……。
うん、美味い。
その後の会計でナタリーはわたしにおごってくれなかった。
わたしは末代までの呪いの仕方を携帯で検索するのであった。

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