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2020年09月16日14:45

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神様もう少しだけ 16

わたしは迷っていた。
イヤ、正確には諦めている。
今更、本当のつぐみに会ってどうなる。
ヒューマノイドに貰った住所のメモを破り捨てる。
これで清々した……。
ががが!破っちゃった!
一時の感情に任せていた事を後悔するのであった。
これは破滅エンドの可能性である。
わたしがメモの修復を試行錯誤しながら試していると。
『ピンポン、ピンポン、ピンポン……』
うるさいな、大事な作業中なのに。
わたしは玄関に行くと『宅配なら頼んでいないわよ』と言ってドアを開ける。
前にいたのは少女である。
「え、ぇ、わたし……」
脅えている少女はつぐみであった。
「つぐみか?」
「はい」
どうやら、ヒューマノイドはつぐみにもわたしの住所を教えていたらしい。
自室につぐみを連れてくるが口数は少ない。
高校生のつぐみはヒューマノイドのAIを使って話していたらしく。
コミュニケーションに難儀するのであった。
ひきこもりの少女だもんな……。
「わ、わたし……達……友達だよね」
先ず、つぐみのコミ障害を理解しなければならない。
ふ、コミ障害はわたしもだ。
「そうだ!わたし達は親友だ」
まさに文句があるかだ。
つぐみは携帯を取り出して、何か言いたげである。
本当のつぐみの携帯とメッセージアプリの交換か。
中学生のつぐみと友達か……。
寂しい中学時代を考えればこれは好機である。
友達に垣根などいらない。
そう……。
わたしの人生は予想以上に楽しいらしい。

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