mixiユーザー(id:52355057)

2020年09月02日14:41

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神様もう少しだけ 3

わたしは寝る前にコーヒーを飲むのが習慣である。
携帯を見ながらベッドでゴロゴロしていると。
SNSにダイレクトメッセージが届く。
『友情度100%にして豪華賞品をゲッド』
何だ、これは???
わたしには関係無いと普通に消す。
おや?メッセージアプリから着信だ。
寝る前なのでスルーと。
翌朝……つぐみの名前で『寂しいよ』『一人は嫌だよ』『友達だよね』とある。
既読にして『おはよう』と打ってみる。
返事は直ぐにきた。
『よかった、嫌われたかと思った』
わたしは自転車の駐輪場の出口で待ち合わせのメッセージを送る。
『了解したよ』
つぐみの返事になんだか友達の気分が現実的になったなと思う。
でも、何だろうこの胸騒ぎは……。
それでもと、わたしは母親の作ったお弁当を持って登校する。
高校に着くと駐輪場の出口でつぐみを待つ。
10分待って来ないので昇降口に向かう。
「あ、ぁ、ぁ、待って、今、着いたのだよ」
後ろから大声で呼ぶ声が聞こえる。
わたしは一瞬の間に天秤にかけた。
独りの自由とつぐみだ。
長考している時間はない。
足を止めると振り返る。
走って来るつぐみのショートヘアーの髪が揺れている。
友達なら待つのであろうと思い。
心の中の天秤をしまう。
それは簡単な答えであった。
面倒くさい人生もよかろうとつぐみに微笑むのであった。

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