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2020年08月14日06:45

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義足でのボーイ・ミーツ・ガール 13

新学期が始まり。三日目のことである。
朝、登校すると、さおりんの席が空いていた。
携帯でメッセージを送ると『ゴメン』とだけ返ってきた。
さおりんの居ない生活は厳しいものであった。
それは学校の窓ガラスを割って歩きたい気分である。
深く自制して授業を終えて家に帰るのであった。
家に着くとさおりんの携帯に電話をかける。
『電波の届かない場所か……』
お決まりのメッセージが流れる。
それはさおりんの消滅であった。
そう言えばさおりんの細かい家の場所を知らない。
わたしは気休めに携帯ゲームをする。
本当に気休めで終わった。
もう一度、携帯に電話をかけてみる事にした。
『……電源が入っていません』
結局、最後までメッセージを聞いて電話を切る。
わたしは図書館に向かいさおりんの手がかりを探す事にした。
さおりんがいつも座っている席はおっさんが本を読んでいる。
コンビニのカウンターか?
そのまま、コンビニに向かう。
臨時休業!
田舎のコンビニなので時々あるが今日は臨時休業らしい。
わたしは自動ドアの奥にあるカウンターをみるが誰もいない。
トボトボと肩を落として帰路に着く。
自室に着くと一枚だけ撮ったさおりんの画像をみる。
横から振り返るアングルだ。
『また、失うよ』
さおりんの画像を見ていると。
そんな言葉がよぎる。
わたしは住所だけ知っている、さおりんのもとに手紙を書くことにした。
内容は残暑見舞いであった。
生きていることさえ確認できれば問題ない。
祈る気持ちでハガキをポストに入れるのであった。

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