休日の昼下がりである。千夏姫はジャージ姿でテレビを見ている。
他にする事はないのかと疑問に思う。
「ちわー、お届け物です」
うん?宅配便が届いた。ダンボールを開けると、みかん三十キロである。
ラジオの懸賞が当たったらしい。しかし、どないせいというのだ。
「おぉ、みかんの山だ」
千夏姫は浮かれているが三十キロは多い。ここは、千夏姫のセクシーボイスで売りに歩くか。
俺は頬をスリスリして考え込む。
「ぬぬぬ、よこしまな事を考えているな」
正解である。千夏姫に見抜かれてしまい俺はみかんを食べる事にした。
「美味しいな」
売るにはもったいないか……。
美穂にくれてやる事にした。普通にメッセージを送ると。
一時間もしないうちにやって来るのであった。
そして、いつの間にか座っていて、みかんを食べている。
「美味しいな……このみかん、半分くれ」
ま、よかろう。
俺が袋にみかんを詰めていると。
「腐ったみかんを一緒に入れておくと美味くなるのは本当か?」
あー。千夏姫が上目づかいで問うてくる。
何処から突っ込んだ方がいいかと難儀すな。
「腐ったみかんは普通に捨てろ」
今時、自分の事を腐ったみかんと言うヤツもおらんだろう。
「さて、美穂、帰っていいぞ」
しかし、美穂は普通少女るるるのコスプレを始めようとしている。
更に、スマホから魔法少女ベギラゴンのテーマを流してまったりし始める。
予想できた展開である。
「こやつも暇そうだのう」
千夏姫は呆れた様子で言う。
しかし、その姿はジャージ姿でテレビの前で横になっているのである。
要するに暇人そのものである。
そんな千夏姫は普通少女るるるの水着バージョンを美穂にリクエストしているようだ。
「水着か……」
体系に自信のない美穂はポリポリと頭をかく。
ま、次に来る時には完成しているだろうと思うのであった。
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