mixiユーザー(id:5099619)

2018年10月06日23:53

263 view

草野心平展

山梨県立博物館で「草野心平展」。
何と言っても「第百階級」という蛙の詩ばかり集めた詩集が秀逸。
ただ、この詩集は百部作って、三冊しか売れなかったという。
今回もそのエピソードが記されていたが、「3」というのが胡散臭い気もする。
まあ、ほとんど売れなかったことは、間違いないだろう。
その中の一篇、「生殖」の原稿が展示されていた。
「るるるるるるるるるるるるるるるるるるるる」と一行(20字)並んでいる。
鳴き声でもあるし、卵を著す象形文字的な見た目でもある。
他に、カエル語で書かれた詩など。
そして、詩集「富士山」。
「作品第肆」の最後、「耳には行々子(よしきり)、頬にはひかり」が美しい。
さらに富士の絵も描いている。

87年に文化勲章を受章したとき、違和感があった。
何だか場違いな気がしたものだ。
勝手に自由人のイメージで見ていたのだ。
もちろん自由人が受賞したっていいのだが。
その時、車椅子姿で生気がない感じだったのも残念だった。
今となっては「過去の人」っぽいな。



0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する