ある方にチケットをいただいて初めて「能」を見ることになったのですが、実に驚くことばかりでした。
この興業は、奈良の「興福寺勧進能」の最終回で「狂言+能」という構成。「能」は何も分からないので、困ったな〜と思ってたら、最初に馬場あき子さんという方が、これから始まる「小塩」という能の解説を30分も話してくれたので、ググッと警戒心が溶けた。
最初の狂言は「長光」。長光は太刀の名。見物している男に、見知らぬ男が近づいて太刀を自分の物だと主張するハナシ。接近して自分のものと言い出す辺りが巧みな構成で、これは見てるだけで分かる。
さて「能」だが、これは別世界。何もない能舞台に、ひとりずつ人が現れ、いつの間にか「能」が始まる。なんと、1時間半もつづく。そして、またひとりずつ人が消え、気がついたら元の誰もいない能舞台になっている。
出演者は、演じる人と、歌う(謡う)人、演奏する人の3種類。オケの指揮者のような人は見当たらないのに、整然と進行する、不思議な世界。
みんな年寄りかと思ったら、謡ウタイの人はみな若い人。1時間半、ほぼ微動だにしない。鼓ツツミを打つ人も、すごい緊迫感でカッコいい。
8月には落語とコラボの会もあるから、行ってみようかな
http://www.ntj.jac.go.jp/nou.html。この日の演目は、小塩(おしお)
http://www.syuneikai.net/oshio.htm
将棋の藤井4段が出前取って話題になっている「みろく庵」は、この能楽堂の真裏。ここで一緒に行った4人で飲食。わたしばかりガバガバ飲んですいませんでした。
「みろく庵」は、つまみも多く、居酒屋としてもいいお店。初体験が多い、楽しい一日でした。
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