mixiユーザー(id:5099619)

2017年06月11日21:05

129 view

馬琴と国芳・国貞

太田記念美術館で「馬琴と国芳・国貞」展。
展示の半分以上は「八犬伝」。本体(読本)の「八犬伝」もあるが、役者絵が多い。
天保期、まだ完結していないころから何度も舞台化されているからだ。
天保の改革で露骨な役者絵ははばかられるようになったが、嘉永になると、だいぶゆるくなる。
例えば、石川の持っている、二代国貞の芳流閣の三枚続に描かれた信乃。
役者の似顔かどうか微妙なところだが、「結綿」の紋が描かれていて、誰かのイメージかもしれない。
一方現八は海老の模様の着物なので海老蔵であろうと見当がつく。
今回、国貞の芳流閣の絵を見ると、やはり信乃が結綿の紋をつけていて、坂東しうか(秀佳)、と考証されている。展示されているのは実際の舞台に基づいた絵なので、間違いはなかろう。
(石川所蔵の絵は、実際の舞台を基にしたものではないと思われるが、展示をみたことで、坂東秀佳をイメージして描かれたものだと確信が持てた)
まあ、そんな見方をする鑑賞者もいるということで。
「八犬伝」の草双紙や、馬琴著作双六、八犬伝かるたなど、周辺の作品も展示されているのがいい。
他の著作では、弓張月関連のものがあったが、印象は薄い。


1 1

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する