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2016年09月01日21:45

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不定期不連続物語「蟲五郎幻行録」その164

【防災】
防災の日、三郎太のゴツゴツした背甲をなで回しながら、蟲五郎は思う。
あの倒壊しかかった建物から漏れ続ける劇毒は、どれほどの量になるのか。
勿論具体的な数値を提示することなど不可能で、ただ膨大としか言えぬであろう。
どんな境界をも通り抜け、果ての果てまで。
地球上のあらゆる生命にさまざまな障害が生ずることは、想像に難くない。
そして、それらの真相は公開されることなく闇からヤミへ。
容態は悪化するばかり。
この星を丸ごと地獄へ招待、か。
蟲五郎の虹彩に霞がかかる。
大麻草の効力をもってしても抑えることの出来ぬモヤモヤが、脳内に広がってゆく。
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