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2016年04月29日06:42

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東向き北の通り&出版記念会

「行基さんの噴水まへね」目印の銅像に待つ近鉄奈良駅

東向き北の通りに若き日のわれ立たしめて朝日影追ふ

以上2首、伊藤冨美代歌集『まはりみち』(六花書林 2013年刊)より。

先日、23日(土)〜24日(日)、短歌人会子の会主催の吟行合宿が奈良であった。伊藤冨美代さんはこの合宿に参加されたわけではないのだが、いかにも今回の合宿で詠まれた歌なのではないか、というような2首だ。

23日午後1時、「行基さんの噴水まへ」に集合。宿は「東向き北の通り」にあるホテルだった。この通りの先に奈良女子大学がある。伊藤さんはその大学に通っておられたとうかがったことがある。

あのあたりはやはり一人で歩きたいと思い、23日は早起きして(まあ、基本的に僕は早起きなのだが)近鉄奈良駅に9時半頃着。奈良公園から東大寺二月堂あたりの径を歩いた。午後は皆さまの案内役でそのあたりをもう一度歩き、さらに春日大社まで。まことによく歩いた一日であった。

吟行合宿は参加者22名。毎年一回この時期に開催していて今回で8回目になるが、僕は7回参加してきた。参加できなかったのは昨年の秩父合宿。母の容体が心配な時だった。母はその後持ち直して、最近ではもう僕の名前も霞んでしまったようだが、ともかくもしっかり食べてなんとか歩いている。

ものすごくマニアックな話題なのだが(何時だったかもこの日記に書いたことがあるが)、東大寺の戒壇堂を下りてきた所の小路にお坊さまの住いと思われる家があって、「阿部」という表札が出ているのだが、そこに「すぱる研究所」という表札もあわせて出ている。横文字表記の表札もあって、たしか「Socio-psychological-pedagogical Institute」と書かれていたと思う。いったい何をどう研究している所なのか気になってネットで検索してみたりしたが、不明のままである。今回もそこへ行ってみたが、表札は健在であった。

一昨年の松江吟行合宿の後のこの日記に書いたことがあったが、僕は吟行というのは広い意味での“play”であって、それ以上でも以下でもない、というようなものであればそれでいいのだろうと思っている。実は僕は奈良の地には愛着があるが、愛着があるから繰り返しその地を歌に詠むかというと、そういうものでもない。僕にとって短歌というのは、そういうのとはちょっと違うものなのだ、という気がしている。

以下別件のお知らせですが、春野りりんさん、藤田初枝さん、それにわたくしの三名の歌集出版記念会が、6月8日(水)の夜、東京・神田の学士会館で開催されます。
http://9313.teacup.com/tankajin/bbs/450
短歌人の同人欄所属のメンバーが第一歌集を刊行した時にこの記念会が開催されるということになっているようで、僕も今まで何回か参加したことがあります。正直なところ「会費8000円」って高いなあ…、と思っていましたので、このたび当事者の側になって、ぜひどうぞと申しあげるのはなんだか心苦しいところもあるのですが、以上お知らせまで。


【最近の日記】
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