mixiユーザー(id:2615005)

2016年04月17日22:21

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ミクグッズに埋もれる/クラークのノンフィクション二冊

グッズ整理で一日が終わった。チラシ・ファイル・ハガキ・シールを大きさに見合った箇所に整理するだけで一仕事だ。五都市ツアーのグッズだけでも大変なのに、ファミマくじとジョイポリイベントのグッズもある。贅沢な悩みだなあ。フィギュアの写真は明日から公開していきます。

クラークの小説はかなり読んでいるが、ノンフィクションは初読みだ。なぜか二冊立て続けに読んだ。

・楽園の日々(89) 著:アーサー・チャールズ・クラーク
晩年を過ごしたスリランカの日常を語った本と誤解して、スルーしていた。
大間違いだった。楽園は楽園でも、少年のころアメリカの雑誌を通してSFに目覚めた日々の記録である。実体験に基づくSF黎明期の歴史書として価値がある。

大量の凡作に混じって、後に名を成す大物が登場する。特に33歳で夭折した天才ワインボウムの記述が熱い。たぶんアンソロジーで読んでると思うが、まとまった本があれば読んでみたい。
スミスの「スカイラーク」の連載を熱心に追いかけたり、いい加減なC級作に突込みを入れたり、実に楽しそうだ。あのクラークが少年時代にはSFファンだった。それだけで嬉しい。

アシモフに対して「イギリス人の私がSFを読むのは苦労したんだぞ。キャンディ屋(駄菓子と雑誌販売を兼ねていた)の息子にはわからんだろう」と語るシーンが微笑ましい。往時を知る資料として貴重なばかりか、心温まる良書でもある。★★★★

・未来のプロフィル(58)
科学エッセイだ。SFに登場する奇天烈なガジェットや楽天的な未来はどこまで実現するのだろう。
その昔、最高の権威を持つ科学者が、「空気より重いものは飛べない。飛行機なんて有り得ない」と述べたことがある。「核エネルギーなんか実用化できない」「人間は宇宙には行けない」とその道の権威が断言したこともある。もちろん、すべて実現した。

だからと言って、なんでも起こりうるわけではない、と戒めるのがクラークらしい。
生物の巨大化や縮小は不可能だが、魔法のような万能製造機は可能性がある。普通に考えると逆みたいだが、ちゃんと論理的に解説してくれる。
宇宙の広大さに思いをはせ、思考実験として異次元を追及する。単なる未来予測ではなく、森羅万象を科学の眼で見通し、知的好奇心を刺激してくれる。科学者作家ならではの面白くて勉強になる一冊だ。★★★★
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