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2016年01月25日23:57

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不定期連続物語「蟲五郎幻行録」その31

【鍵穴】
蟲五郎と三郎太、さっきからずっと鍵穴の向こうを覗いています。
ふたりともそのうち飽きたらそれをやめるのでしょうが、いっこうにそんな様子はありません。
蟲五郎は髪形が乱れるのもお構いなし。
三郎太は脇腹を押さえて笑い通しです。
いったい何がそれほどふたりを惹きつけるのか、ふたりの立っている端からファイバスコオプをねじ込んで、一緒に覗いてみるとしましょう。
・・・おお、何と、穴の向こうでは一匹のカピバラがおかしな衣装を身にまとった姿で、舞踏病患者のように踊り狂っているではありませんか。
ブンブン風切り音を立ててなぎなたを振り回しながら。
全体に大判のアシダカグモがプリントされた真っ青なつなぎ服を着て。
足元にはワニ革のロングブウツを履いていますが、いったいこれは現実のことなのでしょうか?
もしかしたらふたりとも大麻草、つまりマリファナ酔いで異常に想像力が肥大しており、それが実体化しているに過ぎないのかもしれません。
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