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2015年09月13日23:18

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北杜市での講演

先週の日曜(6日)に、北杜市郷土資料館(長坂)で、講演を行いました。特別展「北杜の甲州街道」に合わせて、「北杜を訪れた文人〜古典詩歌を読む〜」という題です。
宗良親王(後醍醐帝皇子)の白須での歌や、烏丸光広作と伝えられる花水坂の歌に触れた後、荻生徂徠の紀行文と漢詩。漢文なので解釈できないところもあるが、けっこう面白い。
そして目玉は、「甲州こまぢの記」という、大坂の俳人の身延参詣の紀行文。大阪から京、名古屋、中山道そして今の北杜市に入り、韮崎、鰍沢、身延山、東海道という旅程なので、北杜での話にふさわしい。絵も多く描かれている。「甲斐では富士の嶺が4つに見える」などという記述と絵は他に見られない。筆者は「亮遠斎筠芽」というが、素性は不明。この本も自費出版で知人に配ったものだと思われる。主な図書館には所蔵されておらず、地元の大阪府と、俳書のコレクションで有名な天理図書館にあるだけ。石川の所蔵する山梨関連の本の中でも、貴重な部類に入る。いずれどこかで報告すべき本だが、今回は講演という形で世に出した。
最後に、明治13年の天皇巡幸に随行した国文学者の記録と歌を紹介して終わった。
金精軒の社長さんが聴講していたということもあり、終了後、例の特別な信玄餅を特別に賞味しました。

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