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2015年08月23日14:42

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芥川龍之介の夏休み

県立文学館にて「芥川龍之介の夏休み」展。
芥川の、子ども時代の夏の日記やスケッチを中心に、成人後も夏に書いた手紙や原稿などを並べた展覧会。中には芥川の水泳帽子なんてのも。
こういう切り口もいい。すでに新たな発見を求めることは難しいが、一つのテーマに絞ることで、芥川の人となりがイメージしやすくなる。

芥川は、中学生時代と31歳の二回、山梨を訪れているが、ともに8月なのである。
中学4年の時には、東京から丹波山に入り、柳沢峠を経て塩山へ。列車で甲府へ行き、昇仙峡へ。
また、翌年には、列車で山梨県を通過し、槍ヶ岳に向かった。
この時のノート「槍ヶ岳紀行」の表紙には「芥川竜之介」とある。本人がいわゆる略字を用いているのだ。今でも、旧字体にこだわる方がいらっしゃるが、戦前にはむしろこだわる人は少なかっただろう。
1923年には、長坂に、夏期大学の講師として来訪している。この時の資料をもっと出してほしかったのだが。

図録にあたるのは、文庫本サイズの16ページのパンフレット。文章は一部だけだし、写真も小さいが、立派な図録にしたところで、文章が全部載せられるわけではない。ただだし、こういうのもいいのかもしれない。




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