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2015年07月12日23:54

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尾形乾山

サントリー美術館にて「乾山見参」展。たくさんの陶器。「銹絵(さびえ)」という手法が印象に残る。
白い地にこげ茶で繊細な絵を描く。(写真は重文の「観鴎図角皿」)
香炉の上におどけた感じの唐獅子が鎮座している作品も銹絵の手法だ。

興味を引いたのは、和歌(文字)とそこに詠まれた動植物を描いた皿などの陶器作品がいくつも展示されていたこと。定家の歌が多い。展示の中には、直接乾山が書いたり詠んだりしたものではないが、和歌を記した巻物もある。その中に、霊元院から柳沢吉保の側室(町子)に下賜された巻物(和歌と景色)もあり、この時代(18世紀初頭)の文化圏に柳沢の果たした役割、というようなことを考える材料になる。

陶器界に様々な技法で革新をもたらした、といった位置づけだろうか。光琳に比べると芸術家としての評価は低いのかもしれないが、いやいやどうして。展示はテーマ別より、時代別にし、乾山以外の作品と乾山の作品をはっきり分けた方がすっきりしただろう。あれ、ずいぶん仁清っぽいなと思ってよく見たら、仁清だった、なんてのは、不親切な展示の配列だと感じてしまう。

http://www.suntory.co.jp/sma/exhibit/2015_3/index.html
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