到達不可能ワールドカップ。
言われていた通り、
南アフリカはワールドカップを開催すべき国ではないのかもしれない。
日本の初戦、ブルームフォンテーン。
朝一の便で、そのブルームフォンテーン空港までやってきた。
ここから非常識が始まる。
街中や、スタジアムに向かう交通手段がない。
車が唯一の交通手段だが、空港からはバスもないし、タクシーもない。
自分の車か、手配した車でスタジアムに向かうしかないのだ。
30kmほど先のスタジアムが果てしなく遠い。
歩いて行くなんて、距離の問題以上に、治安が問題だ。
ブルームフォンテーンに飛行機が着くたびに、
日本人に声をかける。
「スタジアムまでの移動手段はありますでしょうか?」
いちいち日本人に声を掛けている俺に、一人の女性が声を掛けてくれた。
「お一人ですか?私も一人なんで、一緒に行きませんか?」
ありがたい。さらに声を掛けること、ブルームフォンテーン到着から3時間。
さらに男性を一人見つけ、さらにさらに、
移動手段はあるからシェアしないか、と声も掛けて頂いた。
やっぱ、この結束力がワールドカップ。
一人では外を絶対に歩いては行けない国、
だったら日本人、みんなで一緒になって歩こうじゃないか。
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