mixiユーザー(id:2615005)

2010年06月01日19:32

220 view

公開中『殺人犯』その他の香港映画

「殺人犯」(09)監督 周顕揚(ロイ・チョウ)
出演 郭富城(アーロン・コック)
たしか現在日本で公開中のはず。たぶんミニシアターの短期上映でしょうが、行ける人は万難を排して見に行くことをお勧めします。私は例によってDVDで見ました。

背中に電気ドリルでたくさんの穴を開けるという連続猟奇殺人が起こった。事件を追う凌刑事(アーロン)は、ある日古いアパートの七階から転落して意識を失う。相棒の秦刑事は、同じアパートで猟奇殺人と同じ手口で瀕死の重傷を負っていた。目覚めたアーロンは、軽度の脳障害によってアパートで何があったのか、思い出すことができない。監視カメラに写った外部の人間は、二人の刑事だけだった。
さらに過去二件の殺人は、いずれもアーロンの休暇中に自宅のそばで起こっている。もしかすると犯人は俺なのか?自分でやっておいて、そのことを忘れているのか?という恐ろしい疑念がアーロンを悩ませる。

殺人の状況証拠を発見するたびに、自分自身が真綿で首を絞められるように追い詰められていく。心理サスペンス劇としても犯罪ドラマとしても、最高のクオリティと保証できます。真相の意外性はぶっ飛びもの。もし見る前に他人にネタをばらされてたら、私はたぶんそいつを殺してます。殺されたくないので、これ以上書きません(笑)。評価・・・特上

「大内密探霊霊狗」(09)監督 王晶
出演 古天楽(ルイス・クー)、シュー・シーディ(小S)、呉君如(サンドラ・ン)、劉洋
チャウ・シンチー主演の快作『大内密探零零發』のリメイク。シンチー作の「リンリンパッ」は008、本作の「リンリンガウ」は009と同音です。007のパロディなのでしょう。意味ないけど。
主人公は皇帝を守護する近衛兵なのに、おかしな発明に凝っていて武術のほうはからっきしーーという設定は、前作と同じ。シンチーは妻帯者だったが、小Sはルイスの妻ではなく婚約者なので、ラブコメ風味も入ってます。

刺客VS衛兵のバトルや次々と繰り出す珍発明は、CG技術発展のためパワーアップしている。気球による空中戦やローテクパワードスーツなどは、見た瞬間快哉を叫びました。こんなバカなことをまじめにやってくれるのは、世界で王晶先生だけだ。愛してますっっっ。

皇后のサンドラは簒奪を企んでおり、それとは別に宦官(武術の達人)も帝位を狙っている。くんずほくれつの悪乗り迷走バトルはアイデア・迫力ともに満点。男装の美女(劉洋)に主要女性キャラが一度は惚れるという嬉し恥ずかしい展開もあり、久々に王晶らしいてんこ盛り娯楽作を満喫した。すべてが私好みだが、ネタ自体が二番煎じなのと、主役ルイスのコメディアンとしての才(落語でいう「フラ」)がシンチーの足元にも及ばないということを考慮して、少しだけ下げます。評価・・・特上と松の間

「変節」(09)監督 ヘルマン・ヤウ
出演 謝天華(マイケル・ツェ)、黄秋生(アンソニー・ウォン)、ユン・ピョウ
買ってから気づいた。また「アンダーカバー」ものだ。もうええちゅうに。ヤクザのマイケルは警察の取調べ中に警官の制服を奪って脱走する。それを見たボスのアンソニーが「似合うじゃないか」と、マイケルを警察学校に入学させる。もちろんスパイとして使うためだ。

ちょっと待て!一度拘束されたら、顔写真は撮られるはずだぞ。万が一写真がなくても、警官は人の顔を覚えるのが商売だ。脱走犯の入学なんか許すはずないだろう。無茶は承知の香港映画だが、ここまでの無茶は見たことがない。コメディならともかく、シリアスなのだ。
マイケルが黒白どちら側か自分でもわからなくなったり、敵対する派閥のボスの妹と愛し合ったり、展開は曲折に富んでいて退屈はしない。でも設定が無理すぎるので、素直に感動できない。
ユン・ピョウが警察上層部の役で出演。しょーむない役でしたが。評価・・・竹
0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2010年06月>
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930