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2020年11月27日14:31

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幼馴染と仮想空間の幽霊 6

その日、自宅に帰ると言い知れない、気分である。
俺は直ぐに自室に籠るのであった。
しかし、携帯を机の上に置き、数学の課題を始める。
それはショートケーキのイチゴを最後に食べる感覚に近い。
入江からのマイルームに申請が来ているはずで、数学の課題はまるで手がつかない。
モヤモヤした気分でいると。シャーペンの芯が折れる。
仕方がない。
携帯を手にして極地的SNSのもっとネットを立ち上げると。
マイルームに申請が本当に来ていた。
俺は許可のボタンを押すのであった。
マイルームはクールプスペースと違い。限られた人しか入れない。
『待っていたよ、少し心配したよ』
入江のメッセージを読むと軽いノリで謝る。
本当はドキドキが止まらなかった。
真奈も入ってきて三人で話すことになった。
話題は色々と移り、好きな物になった。
入江はタコ焼きが好物で、旧美術室なら食べる事もできるらしい。
真奈はテディベアのコレクターである事を話始める。
何故かこの俺の部屋にもテディベアがいくつかある。
何かの記念日に真奈から貰ったものだ。
俺はこんど、タコ焼きの差し入れを約束する。
入江のアバターは嬉しそうであった。
仮想空間の幽霊みたいな入江がタコ焼き?と一瞬戸惑うが。
きっと、普通の女子と同じなのであろう。
俺の安心感は真奈にも伝わり。
「タコ焼きの大食い大会をひらきたいね」
その提案は真奈らしく、照れている。
それから、俺達は夜遅くまで三人で話すのであった。

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