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2020年10月29日11:06

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10/28 シャルロット・デュマ「ベゾアール」&中島祥子「ボタニカルファンタジー」

ワクチン接種の後中野坂上から銀座へ。2ヶ月近く都会を見ていなかったら丸の内線のコンコースがえらく幻想的に美しく変わっていたのに驚き(なのに変わったのは内装だけで、バリアフリーにはなっていなかったorz)



この日は、友人の画家中島祥子さんの個展初日。密を避けるために緩めの予約制となっていたので、一応2時過ぎにお伺いする旨を伝えておいた。銀座に着いたのが、12時半。ギャラリーほど近くで見たい展示があったので、これはちょうどいい。



それが昨日の写真の答え。
場所は銀座メゾンエルメスでした
https://www.hermes.com/jp/ja/story/maison-ginza/

ガラスの壁を通して外を見ると面白い世界が広がります。



そして今の展示が
シャルロット・デュマ展「ベゾアール(結石)」
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https://www.hermes.com/jp/ja/story/maison-ginza/forum/200827/


1977年、オランダ・フラールディンゲンに生まれたデュマは、現代社会における動物と人の関係性をテーマに、20年に亘り、騎馬隊の馬や救助犬など、人間と密接な関係を築いている動物たちを被写体としたポートレイト作品を発表してきました。2014年からは日本を訪問し、北海道、長野、宮崎、与那国島など全国8ヶ所を巡り、現存する在来馬を撮影し続けています。
本展「ベゾアール(結石)」は、デュマの近年の映像作品3点を中心に、動物と人間の関わり合いを再考するものです。ベゾアールは動物の胃や腸の中に形成される凝固物のことで、科学的に証明しうる医学的な現象からできた石でありながら、その存在は、古い伝承の中ではお守りや神秘的な想像と結びつくこともありました。デュマは、馬の撮影を通じて発見した原始の風景を紐解くように、馬と関連する品々や史料との対話を試み、生と死について問いかけます。私たちは、自然の一部として、動物や植物などと共存をすることでしか生きてゆくことはできません。ここで紹介するベゾアールや埴輪、木馬などの品々は、共存の一つの証でもあり、デュマの写真作品とともに、生の儚さをアレゴリカルに伝えてくれるでしょう。



7月の展示もすごく素敵だったし、その時の予告でこちらも是非見たいと思っていた。

動物は全般好きだが、猫に続いて、馬は特に好き。美しくて切ない、そして一途なところが猫と共通すると思ってる。

写真家でアーティストのデュマの今回の展示は、日本在来馬の写真とそれにまつわるもの、3つの映像で成り立っていた。


エルメスのスカーフが走馬灯のように映し出される美しいエレベーターを降りると出迎えてくれたのが、エルメス所有の黄金の馬。
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19世紀中国かチベットのものらしい。ずんぐりした姿がいかにも人間と一緒に働いてきた様子を伺わせる。

埴輪と木馬の展示も。
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素朴だけれど、作った人がどれだけ馬を知っているか、理解しているかがわかる。人は馬とともに生きてきたんだ。



映像の3作品はひとつ15分〜20分程度で、ゆっくりと流れる映像を防波堤?を模したベンチに座って観る。すごくいい時間…



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《潮》は与那国島の少女ゆずと在来馬のうららが中心となって、海岸に放牧されている在来種を淡々と撮る。波の音が繰り返される。海の中で、ゆずが裸馬のうららに乗るシーンにじーん。



《依代》は、デュマの5歳の愛娘が馬の着ぐるみを着て、オランダから東京、京都、大阪と旅し、最後に与那国の馬と出会うロードムービー。

ゆずもまっすぐで可愛かったが、アイヴィも愛らしくてまっすぐ。瞳が馬と同じだ。こんなにも人と馬が自然と在ることができるんだ、と上手く言葉にならないけれど感動。



上階にいくと暗い部屋。フォト

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《アルマ》という映像は、最初馬が静かにこの世をさっていくシーンかとどきっとしたが、1日の労働を終えた馬が静かに眠るところだった。まるで瞑想しているかのよう。眠りとはこんな神聖なもので在るべきかもしれない。



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そして展示してあったものが、今回のタイトルとなったベゾアール。草食動物にできやすい結石だそうで、その大きさ重さで命を落とす場合があると言う、同時に、人間はこの丸い不思議な塊に魔力を求めたと言う。



思うに、ベゾアールとは水分の不足、すなわち死に直結しているのだろう。
その証拠にパリで目にしたベゾアールは大きく、その重さに耐え、生き延びた馬はいない。
ベゾアールは神秘的なオーラを放っている。その表面は惑星にも似て
それ故、動物の腹の中からやって来たのに、宇宙からやって来たようにも思われる。
これは、石を抱えていた動物が命懸けでこしらえた生涯の作品であり、抵抗の証でもある。
命とはかくも無常であることを、想起せざるを得ない。
―シャルロット・デュマ



本当に結石は大きくて、白くて、丸くて、表面虹もようなものがあったり、まるで惑星のようだった。



エルメスの展示は、空間の使い方が素晴らしく、その世界に没頭できる。今回もあっという間の1時間半だった。12月29日まで

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さて、いよいよ、今日が正真正銘ギャラリーめぐりの解禁日、馴染みの猫作家さんの展覧会をこの2ヶ月ずっと不義理しちゃったもんなぁ。そして口開けに、ボタニカルアートと猫を組み合わせた大好き中島さんの個展とは幸先よし。

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花を決めて、その花に呼応する猫を描くと聞くが、本当にその組み合わせは妙。

今回は万華鏡シリーズも3点と充実。フォト

11月3日まで


すてきなHPができました
http://nakajimacat.com/?fbclid=IwAR0jS9v7SnZSECTM0A3HzJm4AoHjXojg_XbAhdMnooJAPzxp1MTBLLJPD28

会場では、うまい具合に時間があって、くろやぎ堂さんと落ち合うことができた。いやいや、これもまたお久しぶり。カロリーオーバーなのを知りつつ、つい嬉しくなって栗のパフェ。
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ちょっと歩きすぎたけれど、楽しい1日でした。
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