「はじまりの島」
柳広司
東京創元社(創元推理文庫)
1835年9月、英国海軍船ビーグル号は本国への帰途ガラパゴス諸島に立ち寄った。
翌日、宣教師の絞殺死体が発見される。
若き博物学者ダーウィンが謎を解く、長編ミステリ。
ダーウィンのガラパゴス諸島上陸、そして生まれた種の起源を下敷きに、島で起きた連続殺人を紐解いていく。
時代背景や人種問題なども巧みにトリックや動機に織り込まれた、キャッチーでありながら非常に精緻なミステリとなっています。
現代の我々には想像も付きませんが…当時発表された進化論は、一体どれだけの混乱を白人社会にもたらしたのでしょうか。
解説は千街晶之氏。
(古)
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