睦月終わる

「いやいや、毎度のことだけど早いね」
「ああ、もう１ヶ月だからな」
「おっと、今日はわざとらしくとぼけたりしないんだね」
「まあな。そういうのもちょっと飽きて来たんだよ」
「そうかそうか、でも月すえのこのスタイルには飽きないわけね」
「いや、これだってもうとっくと飽きてるよ。でもまあ何となく決まりごとになっちまってるからな」
「そうだね。三善が勝手にそう決めてやってるだけだもんね」
「・・・ん？三善？勝手にそう決めて？そりゃいったい何のことだ？」
「あ、結局やってる。そのわざとらしいヤツ」
「いやほら、一応そういう形でやっておこうって・・・」
「三善が決めてるんだよね」
「う・・・」
「て言うかまあ、月すえはこれにしとけばネタに悩まなくて済むもんね」
「む・・・」
「毎日のことだから、苦労してるとは思うよ。それが証拠に、近頃はだいぶん創作度が下がってきてる」
「ぬ・・・」
「そもそもこの日記にしたところで、三善が自分で日課にしてるだけだからね。別にやめたって何のマイナス要素もないわけだし。それでもやめないのは「きっとまたいつか面白い創作が出来るかも」っていう三善の悪あがきにすぎないんだよね。まあでもいいか、好きにやらしとけば」
「ん・・・」
「て言うか意外とこんな遊びも久々にやると面白いね。創作の産物である我々が、いかにもそうでない風を装って、ってあたりがさ」