今日は元同僚の友人と藤沢市にあるファミレス「ロイヤルホスト」で会って話をすることになっている。待ち合わせは午後1時、勤め人のランチ利用が少なくなる時間。私がロイヤルホストを指定したのだが、同期入社の友人は「ファミレスかあ」とメールで嗤っていた。互いにクルマ利用なのだから、駐車場利用を考慮してファミレスを指定したのだった。
午前11時過ぎ、クルマに乗り込む。道路の混み具合を見ながら途中、ブックオフに寄って時間調整をし、定刻10分前着を目指す。ブックオフでは結局何も買わず。
ほぼ予想通り12時45分、ファミレスに着いた。数分後、友人がやって来た。
会うのは1年半ぶりだ。これまで3人でランチ会をやっていた。一人がガンに侵され、いまは介護ベッドの上で24時間、闘病する日々となった。
友人は編集者から藤沢と茅ヶ崎の境に位置する大学の教授となって、コロナ禍にあってもいっそう多忙な日々を送っている。私は能力がない上、生きる意欲に乏しいため、上を目指す意志がこれっぽっちもなく、客観的に見れば友人と好対照だと思う。が、彼とは入社試験中から不思議とうまがあって(試験が通るかどうかわかっていない時点から喫茶店で話し込んでいた)、ずっと友だちだった。高校大学の友人より顔を合わす時間が長かったために、気安いと言えば気安い。
つもる話はたくさんあった。が、やはり話題の中心は、今日ここに来ていない同僚の闘病についてだ。私は病状の経過を彼になりかわって事細かく伝え、おしゃべりなのに友人はあまり口を挟まず聞いていた。
あっと言う間に2時間が過ぎた。
3時前にファミレスの駐車場で別れた。
家に向かって運転していたら、突然、右のスピーカーから音が鳴らなくなった。左のスピーカーが鳴らなくて新品に替えたのだが、今度は右もか。やっぱりな。
しかし一度スピーカーの上をコンコンと叩いてみたら、なぜか断線が解消して音が出るようになった。
自宅に着いて、闘病中の友人に報告がてらメールを書くことにした。その際、今日会った友人にもccで出しておいた。
10分後、闘病中の友人から返信が届く。
泣けてきた。
激痛はつらいだろうが、孤独もつらいだろう。
明日は痛みもなく、食欲も戻り、読書する気になることを願うばかり也。
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