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2021年04月21日21:06

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神宮スズメの独り言2021春〜20〜神宮の誇り

申し訳ないが今日は書こうと思う。青山学院の控え選手だ。

今の神宮球場ではコロナ禍での影響でファウルボールを観客が拾いに行かないようにアナウンスされる。係が回収するので席を離れてボールを追いかけるなと・・・・

ボクはいつも神宮の1塁ベンチ上の席にいる。ここは右打者のファウルボールがよく飛んでくる。六大学ではそのボールを拾ってピンバッチをもらったことが何度もある。昨日は1塁側だった青山の控え部員はボクの近くにファウルボールが飛んできても一向に回収に来ない。さすがにボクの近くにいるいつもスコアをつけているおなじみさんはボールを集めてグランド整備に入った5回終了後に神宮球場のスタッフにボールを渡していた。

今日の青山は3塁側。9番ゲートにいる赤い神宮スタッフのジャンパーを着た女性がファウルボールを集めている。ファウルがスタンドにはいっても一向に動こうとしない青山の控え選手たちに指導してくれと、いつもいる白髪の東都の役員に訴えているのだろう、何度も話し込んでいる。その役員はトラブル解決が嫌いだ。昨年秋に亜細亜の控え部員が観客席で大声で応援しているときも観客からクレームが入っても一向に動かなかった。一緒にいた亜細亜OBで次の試合に備えるでぶっちょの審判もスタンドにいながら見て知らぬふりだった。しかもこの審判はノーマスクだった。今年はしているようだが・・・・

赤いジャンパーの女性スタッフはその動きから相当怒りに満ちていたとボクには感じられた。青山の控え部員がいるスタンドの上方にファウルボールが飛んだ時、彼女はついにボールを探しに行けと彼らに言ったのだろう。3人たちはその女性とともにスタンドの階段を上がってボールを探し始めた。そこには観客はいない。彼女は自分が拾っていたボールを彼らに渡すと自身の仕事のポジションに戻った。そして青山の控え部員はブルペン近くのスタンドからその受け取ったボールをグランドに投げ返した。

さすがにボールを拾いに行くようになった青山の控え部員に東都の白髪の役員は声をかけた。ボールを拾ってブルペン方向に行こうとしたときだ。こっちへ来るように手招きしてボールはネット裏からボールボーイに手渡すように指示しているのがボクにはわかる。その部員はそれを面倒くさそうに歩きながら聞いていた。立ち止まって役員の話を聞くのではない。さも時間がもったいないという態度でネット裏へ歩きながらである。役員はその部員を追いかけながら説明をして最後は彼のお尻をポンと叩いた。これは代打に出場する選手のお尻を監督が叩くといった愛情ある行為には全く見えず、人の話はしっかり聞けよという叱責に見えた。

その部員はネット裏に近づくとここでいいのかという仕草で役員を振り返った。役員はそうだというポーズを見せてやっと青山はファウルボールの処理を覚えた。

それでもその後ファウルが飛ぶと青山の部員はネット越しに投げ返そうとした。もちろんそのやり方ではだめだという声が上がったのだろう。だが、それでも見られていなければいいから投げ返しちゃえという態度もあった。投げ返すかどうか迷っている姿が垣間見れた。しかし、結局はわざわざネット裏まで歩いてきてきちんと処理したのだったが・・・・

青山学院はずっと2部にいた。だから神宮のルールを知らなかったのだろう。だが、それでも今日で8試合目だ。他のチームがどのような対応をしているかについて全く興味がないのだろうか。古いOBたちも何も気が付かないのだろうか。

そして役員がボールの返し方を説明しているときですら立ち止まりもせず役員がその部員を追いかけながら説明しているという姿・・・・

高校野球の部員がなぜ坊主頭を強要されるかという問題が議論されたときに坊主になって野球がうまくなるならやってもいいが、そうは思えないからやらないという高校生がいた。そんな根拠はなく、ただの根性論だったら受け入れられないということだろう。ボクもそれには賛成だ。だからと言って肩にもかかるくらいの髪の毛は高校生としてはどうかとは思うが。

だが、人の話をきちんとした姿勢で聞けないのは論外だ。野球の技術論というような賛否両論ある話ならまだしも神宮のルールを説明されているのをきちんとした姿勢で聞けないような人間は野球に限らず人としてどうなのだろう。

ボクは青山のこのような対応を見たのは今季において今日が初めてでなはい。だから唖然とはしなかった。またいつもの青山はだよという感じだ。ファウルが飛べばブルペン前にいる自軍のボールボーイが両手を広げたここに投げろというポーズをする。拾った控え選手もスタンドからそこへ投げ返す。だが、いい加減気が付くだろう。そんなことをやっているのが自分たちだけだということを。それに気が付かないということはまったくもって集中力のかけらもないということであり、そんな選手たちが相手ベンチの動きや投手の癖や打者が嫌がるコースを見抜いて試合をする能力があるのだろうかと思う。

青山の主将は泉口君だ。大阪桐蔭時代レギュラーだった4年生だと言えばだれもがわかるはずだ。同期は早稲田でバッテリーを組む徳山君と岩本君。慶應の主将福井君。國學院に進んだ山本君は現在東都の本塁打争いで1位タイ。坂之下君は関大の主将である。そこに2年生の藤原、根尾、柿木といったプロ入りした選手がいて1年生から立教でレギュラーをはる宮崎君や山田君がいた。

泉口君は指導者である西谷監督を後ろの携えて歩きながらその指導を聞いたのだろうか。そんなはずはあるまい。だが、この青山にはそんな部員がいる。非常に残念だが、そんな部員が一人でもいる以上、そのチームはだめだ。大阪桐蔭での2017年にそんな選手が一人でもいただろうか。絶対にいないだろう。もちろん全部員の行動を防犯カメラですべて把握してはいなくともそう断言できたはずだ。なぜならそれが大阪桐蔭だからだ。

ボクが全試合を観戦して見事春夏連続優勝を遂げた2018年の大阪桐蔭。彼らの一つ下の年代だ。そこで感じたことを書いておこう。絶対的な人気を誇った彼らが甲子園に登場するとベンチ上の観客席には人が溢れる。「根尾く〜ん」「藤原さ〜ん」という黄色い声が飛び、カメラを掲げた人でごった返す。それでも彼らはなんら表情を変えることなく黙々と試合の準備に入るのだ。高校生だ。それでもちやほやされることに全く動じない。それはなんのためにここにいるかを心の底からわかっているからできることだろう。

ものすごく大人だと思った。もしボクがそこにいたらどうだっただろうと思った。もしかしたら一生に一度のことだ。カメラに向かってピースサインの一つもやったかもしれない。家族や友人の顔を見つければ笑顔を振りまいただろう。甲子園でプレーしたんだというアピールのほうが試合よりも大事だったかもしれない。

だが、そんなことを微塵も見せない大阪桐蔭の選手たちの集中力にボクは西谷監督のすごさを見た思いだった。それを知っているはずの泉口主将。

ボクは彼を責めているわけではない。部員が極端に少ない青山学院で2年秋に2部2位。3年春で2位。そして3年秋に優勝し入れ替え戦なしで今季は1部だ。彼らの年代が中心になって作った1部昇格である。だが、厳しいことを言うと彼らは入れ替え戦で勝って昇格したわけではない。これを甘く見ないほうがいいとボクは思う。

青山は今日も1年生の佐々木君が3回に本塁打を放った。その2ランで同点に追いつくとさらに1点を追加して逆転に成功。試合を優位に進めた。

佐々木君の本塁打は昨日に引き続いてのもので、さらに第2節の2試合連続本塁打とボクは彼の本塁打を4本とも生で見ている。そのすべてが打った瞬間それとわかる本塁打である。青山にはものすごいルーキーが入ってきた。第1節は3月に行われたため彼の出場資格はなく、6試合で4本塁打というペースは1年生の春としては異常というくらいのハイペースだ。

こんな素晴らしい1年生がもしレギュラーが取れずにスタンドでの応援だったら彼はどうしただろうか。試合に出場できず腐りきってろくに試合も見ていないだろうか。それとも何とかベンチ入りを果たそうと試合に集中して先輩や相手校の選手を研究しているだろうか。そしてファウルボールが飛んだ時には相手校の控え部員のスタンドの動きに気が付かないだろうか。そしてもし気が付いたら、ファウルボールの処理の仕方を誰かに教えてもらわなくともそこから学ばないだろうか・・・・

1部なんてずっといなかったから神宮のルールなんて知りません。そして誰にも教えてもらわなかったから知りませんでした。それはごもっともではある。本当によくあるごもっともだ。社会人であれば絶対に降格はされないが絶対に出世しない社員として・・・・

昨年の高校3年生を知る機会はほとんどなかった。県岐商出身の彼ならもし例年通りの開催があればどこかしらで彼を見る機会はあったはずだが・・・・

あの大阪桐蔭のレギュラーを張った泉口君が主将を務める青山。それはいつの間にかそしてほんの少しずつ東都2部の緩い空気になじんできてはいないだろうか。それはプレーだけではなくこの控え選手たちの動きからも見て取れる。そして昨年の高校3年生の苦悩。それを知り尽くして入学してきた1年生の佐々木君がこの青山でやること。

それは本塁打を打つことや3塁手としての守備を磨くこと。そしてそれ以上に今の自分にできることは全力でやり切ることを先輩たちに示すことかもしれない。

今季2度目の2試合連続本塁打を放った佐々木君。だが試合は逆転した直後に同点に追いつかれ、4回には2点を失って試合はそのまま5−3で終了。青山はこれで4連敗となった。せめて球拾いくらいはちゃんとやろうよ。すべてはそこからだよと佐々木君が示してほしいとボクはこのスーパー1年生に期待した。



2021年4月21日 東都大学野球春季リーグ戦 第4節2回戦(於 明治神宮野球場)
青山学院
003 000 000 = 3
201 200 00x = 5
國學院

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