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2021年04月11日05:26

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神宮スズメの独り言2021春〜6〜進撃開始の法政

ノーヒットノーランをやっていないチームは長い東京六大学野球の歴史の中でも1校もない。東大でもある。むしろリーグ創設以来ずっとなかったのが早稲田で、高梨雄平が平成25年に達成したのが初。だがこれは史上3人目の完全試合だった。

逆にこれまでノーヒットノーランをやられていないチームは明治と慶應だけだ。

今日の開幕戦第2試合は法政対慶應。今年の主将となった法政のエース三浦君が先発。慶應もエースの森田君が先発。

慶應は1回2回とも四球の走者を出した。法政は初回は三者凡退ながら2回には2安打で1死2・3塁のチャンスを作った。さらに法政は4回にも2安打で2死1・2塁から舟生君の安打で2塁走者が本塁を突くもアウト。6回も2塁打で得点圏に走者を進めるが得点できない。

しかし三浦君はどんどん調子を上げ慶應打線を抑え込む。左打者はあえなく打たされてのレフトフライが多い。バットを振り切らせない以上、いい当たりは飛ばない。慶應は内野安打かポテンヒットしか望めないような状況となっていく。無安打で嫌な空気が流れる中、しかし法政も得点できない以上勝負はつかない。ここにポイントがあった。

7回裏の法政。慶應は投手を小林綾君に替えていた。先頭の中原君は2塁手のエラーかとも思われる安打で出塁。ここで打者は8番の舟生君。9番のエース三浦君には代打が用意されていた。舟生君が進塁させ1死2塁となったら代打だったのだろう。いくら三浦君が無安打に抑えていようが法政とて点を取らなければ勝てないのだ。

だが、ここで舟生君は四球を選ぶ。これが試合の分かれ目だったのかもしれない。無死1・2塁となって三浦君が打席に入り送りバント。慶應はここで生井君をマウンドに送り三振で2死とするが岡田君にはどん詰まりのポテンヒットを打たれて2点を失った。

エラーのような安打と四球によって三浦君の続投。そして打ち取られた打球が安打。法政にはツキもあった。だが、それも野球である。生井君は昨年秋の早慶戦で9回にリリーフして初球を打たれた。蛭間君による逆転2ランだ。その2点で優勝はなくなった。生井君はそこでマウンドに頭から倒れこんだ。地獄を見た投手だ。それに比べれば大したことはない。しかも9回ではなく、まだ7回の話だ。

慶應は8回の表、代打の宮尾君が四球で出て盗塁。内野ゴロで1死3塁とした。法政は2点リード。この走者は無視という守備体系を敷いた。まだ無安打に抑えている三浦君の個人記録よりも勝利を優先。当たり前だろう。そして慶應は代打の北村君のショートゴロで1点を返した。球場にはなんとも言えないため息が漏れた。これでノーヒットノーランはなくなった。だが、安打を打たれたわけではない。無安打は続く。

そして最終回の慶應。1死後中澤君を代打に送る。ガタイの大きい選手で当たれば飛びそうだ。そしてその打球は飛んだ。打球はスタンド中段に突き刺さるほどの距離は出たがわずかにポールを切れた。ファウルで粘るごとにスタンドから歓声が沸く。だが最後は変化球で三振・・・

それでも続く長距離打者の正木君はストレートの四球。代打の若林君も四球を選んでまだ勝負は決しない。だが代打の綿引君は粘ったものの三振に倒れた。

主将として臨んだ法政の三浦君。1年生当時は先発で勝ち続けたが、昨年は抑えに回っていた。4年生になり主将となって一気に伸びた昨年早稲田の早川君にかぶって見える。ノーヒットワンランは1959年以来3人目だそうだ。

素晴らしい開幕戦を飾った法政。だが、そこにはノーヒットノーランをやらせなかった慶應の意地も少しは垣間見えた。



2021年4月10日 東京六大学野球春季リーグ戦 第1節1回戦(於 明治神宮野球場)
慶應義塾
000 000 010 = 1
000 000 20x = 2
法政

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