裏切られた日の記

あ〜、裏切られた。
裏切られてしまったよ、コタさんに。
かの家の愛犬コタさんに。
初めのうちはしょっちゅう凄い剣幕で吠えつかれていたけど、足繁く通ううち徐々に距離も縮まってすっかりなつき、こないだなんて腹見せで歓迎してくれたってえのに、さ。
今日もいつものように窓際に居たもんだから、「おお、ヨシヨシ」かなんかで手を出したら、いきなりガブリとやられちまった。
いっそ距離が開いたままなら、問題なくこちらも警戒したままでいられたものを、なまじ腹見せなんぞするもんだから、もうすっかり心を開いて油断したのがイカン。
右人差しと中の指にそれぞれ牙を立てられてしまった。
勿論馴れなれしく手を出したあたくしがイカンのは分かっちゃいるが、なあコタさんよお。
この仕打ちはちいとばかしひどすぎるんじゃないかねえ。
とは言えコレも単なるネタなんで、裏切られたとか何とか大袈裟を言いつつも、そこそこ面白がってはいるんだけどね。