mixiユーザー(id:564417)

2021年01月19日21:19

25 view

コブケットル

怪生命体コブケットル、2021年大寒の頃、西東京H市に現る。
とある男性高齢者のまなじりにある小さな瘤に、その日突然もくもくと毛が生えてきた。
見る見るうちに毛は50mmほどの長さとなり、自らのルウツである瘤にウニョウニョ絡んで巻き付きはじめた。
しばらくのち、すっかり毛目玉のように変貌した瘤が、爺さんのまなじりからポトリと落ちて床に転がった。
そしてモジャモジャの塊は手足を2本ずつ生やかすと、ますます毛目玉ライクな風貌で、スタスタと部屋を出て行った。
屋外に出た毛目玉は、まず左右の安全確認をしたのち国道に出ると、そのまま西を目指して歩きはじめた。
そのグッと胸を張った大股の歩き姿は、実に堂々としたものだったが、残念ながら毛目玉は身の丈たった20mmほどなのだった。
もっとも、そんなチビ助だもんだから、いくらコロナ騒動下で少ないとは言え、それでもポツポツは見られる人通りの、誰にも見つかることなく国道沿いを歩けるのだが。
だいぶんのち、H市の西端にあるT山頂で、身の丈880mmほどに成長した毛目玉が目撃され、怪生命体コブケットルと命名された。
あのちっぽけな毛目玉が、どうやってそこまで成長したのかは不明だが、コロナも戦争も環境破壊も経済至上主義もほとんど消滅しかけている現状と、もしかすると何らかの関係があるのかも知れない。
0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2021年01月>
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      

最近の日記

もっと見る