久麻久神社の社頭を観に行きたかったのだが、石段はあまりにも長いので、
裏参道下に留めたバイクで向かうことにしたのだが、
八ツ面山(やつおもてやま)山頂が近そうなので、
先に山頂を観に行くことにした。
変則六叉路から北西に向かう急な登り坂を登って行くと、
すぐ先にヘアピン・カーブがあり、道は南西に転換していた。
240m以内で山頂に出たが、かなり広い場所が平に整地されており、
中央に出入り口の無い長方体の建物が2棟、密着して建っていた。
地図によってはこの建物はプールとして表示されているので、
水道のための貯水池らしく、現在は建物内に封じられているようだ。
車が数台留まっていた。
北西に向かう通路があるので、建物の南東側に愛車を留めて、
通路に40m近く入って行ってみると、
さらに40mほど北に展望台があることが判った。
展望台と言っても塔ではなく、丘になっていて、そこが山頂のようだ。
西方を観ると、八ツ面山の森の麓には畑地が広がり、
その向こう側に西尾市の市街地が広がっていて、
山や丘陵はまったく見当たらず、地平線の彼方まで完全なる平地だ。
やって来た北東方向を見下ろすと、
こちら側には丘陵が点在し、彼方に山脈も存在する。
方角からすると岡崎の山岳部のようだ。
丘陵の手前を左右に国道23号線の高架道路が一直線に通り抜けている。
ここは水道局の私有地らしく、眺望以外に観るものは無し。
登って来た道を下り、八ツ面山山頂の南東側に向かった。
久麻久神社の社頭は公営団地に面した場所にあった(写真左)。
社頭には1対の常夜灯と頭頂が頭巾形の石柱はあるものの、
裏参道にあるような鳥居は無い。
石段は平面距離でも60m以上あるから、
この社頭から参拝に向かうのは、この社頭周辺の住民くらいだろう。
八ツ面山を下った、山頂の南西380mあまりの住宅街の中に
「硯鹿神社(とがじんじゃ)」という、これも気になる名称の神社があったので、
寄って行くことにした。
八ツ面山の南の麓に沿った道を西に向かうと、
道の北側に南南西を向いた入口があり、
舗装された登り坂の通路の20mあまり先に白い石造の八幡鳥居が見えた。
入口脇に愛車を停めて坂を上がって行くと、鳥居の先は開けており、
鳥居の正面10mほど先に1.5mほどの高さの石垣が組んであり、
屋根の反りの強いのが、この建物の特徴だ。
その上に本瓦葺入母屋造棟入の堂のような社殿が建っていた(写真中)。
その社殿の戸の両側の下見板張り壁に取り付けたバーに
草履がぶら下げられている(写真右)。
境内に案内書は見当たらず、
まさか、社内に役行者が祀られてるのではあるまいなと思ったが、
社内は暗くて、様子は判らない。
後でネットで硯鹿神社の祭神を調べて見たところ、
この総本社は三河國一之宮であることが判った。
三河國一之宮砥鹿神社の主祭神は大己貴命(大国主命)だという。
因みに硯鹿神社と同じ「トガ」音を持つ戸隠神社の主祭神は
天手力雄命(アメノタヂカラオ)であり天孫族の神だ。
ところで、『三河國一之宮砥鹿神社』の
公式ウェブサイト(
http://www.togajinja.or.jp/index.html)に
奥宮の末社である荒羽々気神社(あらはばきじんじゃ)に関する
こんな記述があった。
「表参道四十九丁目「荒羽々気神社(あらはばきじんじゃ)」祭神大己貴命の荒魂(あらみたま)。健歩健脚の守護神と慕われる。」
この文章と砥鹿神社奥宮の写真を見ていて突然、
6年前にこの神社に参拝していることを思い出した。
この奥宮で参拝している時に、突然、
両耳脇で何かが羽ばたいている空気圧を感じたのだが、
まさに「羽々気(ハバキ←羽ばたく気)」なのだが、
この時は同行者がいて、末社の荒羽々気神社の存在には気付いていなかった。
つまり、蛇神とされる大己貴命に向かって参拝していたのだが、
それにも関らず“羽々気”を感じたということは、まさに
大己貴命の荒魂
=荒羽々気
ということだと思われる。
それが、久麻久神社を地図上で見つけたことがきっかけになり、
思いもかけず判明した。
そして、羽ばたく蛇神=大己貴命荒魂はアステカ神話の
翼を持った蛇=ケツァルコアトルにつながっているのかもしれない。
ところで、草履だが、荒羽々気は健脚の神と
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