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日記一覧

本当の友達 21
2022年12月09日12:42

「ようこそ撫子。正美君、客人にお茶を出したまえ」琴崎先生が豪華な椅子に座り正美さんに指示を出す。「琴崎先生やはり貴方が黒幕ですか」「その通り、友情ゲームは面白かったですか?僕は心配していたのだよ。君はいつも独りで空を眺めていた」「ああ、こう

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本当の友達 20
2022年12月08日10:18

翌朝。つぐみに何度も電話をかけたり、メッセージを送ったり。わたしは一睡もできなかった。よろよろと登校の準備をする。このまま、寝てしまおうか迷ったが学校につぐみの手がかりがあるかもしれない。高校に登校すると隣にあったつぐみの席がなくなっている

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本当の友達 19
2022年12月07日12:19

今日の保健室騒動は心の傷を露わにしていた。名無しの親友に苦しめられたのだ。しかし、今夜は平和だ。名無しの親友など関係ない静かさだ。メッセージアプリをいじっていると。名無しの親友は『晶子』の名前が残っていた。何故、忘れていたのであろう?変な気

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本当の友達 18
2022年12月06日10:19

その世界は白かった、全て無い世界であった。有ったのはテーブルの上に乗った白いリンゴである。ふと、白いリンゴに触るとボロボロと崩れる。この世界でわたしはざんげする。宗教とかそう言う類のモノではない。名無しの親友の呪いに近い。そう、縛っているの

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本当の友達 17
2022年12月05日14:12

正美とは強引にスマホの電話番号を交換してしまった。「これで友達です」上機嫌の正美に対してボー立ちのつぐみは不機嫌そうにしている。困ったな、二人同時に友達としてこなすのは不可能だ。「違うだよ、これは正美が強引に交換したのだよ」「へー正美ってい

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本当の友達 16
2022年12月05日10:45

わたしは保健室に着くと。真っ白い、ベッドの上に座る。「少し疲れ気味ね、ゆっくりと休むと良いわ」その言葉を聞くとわたしはベッドに横になる。やはり、白い天井が印象的であった。薄れゆく意識の中で白い霧に包まれる。そう、全てが白であった。あれ?中学

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本当の友達 15
2022年12月05日09:13

わたしの高校ではサッカーが盛んだ。ソフトボール部の無い高校にしようとしたからだ。中学生の時、親友はキャッチャー、わたしはピッチャーである。事故で急死した親友のキャッチャーの控えが居なかった。地区大会決勝戦で辞退を推奨した監督に対してわたしが

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本当の友達 14
2022年12月03日14:02

『ナンバー16番』こと佐藤つぐみ、この完全ヒューマノイドは我願いを達成してくれそうだ。「琴崎先生、残業ですか?」真っ暗な職員室の中で一ヵ所だけ光が灯っている。「もう直ぐ、施錠時間ですよ」「ありがとう、今日は愉快な気分でね。おっと、ゴメン、今

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本当の友達 13
2022年12月03日10:21

中庭のベンチに着くと二人で空を見る。わたしはスマホ取り出して今を残す。撫子さんは首を傾げている。「わたしはね、今を残したいの……」そして、わたしは撫子さんに今の写真を送る。撫子さんは納得した様子でわたしの空を受け取る。何時もこんな調子で撫子

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本当の友達 12
2022年12月03日09:07

わたしの名前は佐藤つぐみ、引きこもりの中二の女子だ。今は高校生をしている。そう、完全ヒューマノイドをVRゴーグルで操作して高校生になったのだ。家に一年くらいの引きこもり生活でネットの海で完全ヒューマノイドの搭乗者の募集を見てゲーム感覚で応募し

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本当の友達 11
2022年12月02日07:13

その夜。わたしはスマホの画像の整理をしていた。最近はつぐみの画像ばかりである。これはつぐみとは完全に友達になっていた。そして、つぐみの撮った画像もある。メールの添付ファイルとして送られてきた物である。うん?『友情診断テスト』つぐみの添付メー

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本当の友達 10
2022年12月01日14:02

数日後。わたしはまた総合スーパーに来ていた。つぐみの誕生日を過ごす為だ。先ずはWバーガーでランチだ。塩辛いポテトを食べながら、誕生日プレゼントを渡すタイミングを長考していた。「じゃ、わたし次はカプセルトイのコーナーに行きたい」つぐみは食べ終

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本当の友達 9
2022年12月01日12:33

つぐみの誕生日が近いので、わたしは総合スーパーの可愛い系の雑貨店にいた。少し子供っぽいかもしれないが、この店に決めたのだ。キラキラのヘアーゴムにアクセサリ、女の子が好みそうな物が沢山ある。うん?コアラのマグカップを見つける。予算的でも丁度い

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本当の友達 8
2022年11月30日15:11

昼休み、わたしが菓子パンをスクールバックから取り出すと。つぐみがお弁当を用意していた。「おがずだけだけと……」わたしの母親が忙しくお弁当を作れないのを聞いたつぐみが作ってくれたのだ。「あ、ありがと」突然のサプライズに心から感謝を言う。「えへ

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本当の友達 7
2022年11月30日13:07

高校の駐輪場に着くと急いで昇降口に向かう。泣きそうなつぐみが立っていた。「ゴメン……」つぐみはわたしの謝罪に下を見たままだ。この友達の関係も、早かったが、もう、終わりかな……。「来てくれてありがとう」つぐみは嬉しそうに顔を上げる。その表情は

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本当の友達 6
2022年11月29日14:40

その夜。わたしはスマホ片手に自室のベッドの上でゴロゴロしていた。そろそろ、寝るか。そう思った時である。SNSのダイレクトメッセージが届く。『β番ご利用の方にお知らせです。友情度100%にして豪華賞品をゲット』何だ、これは?つぐみのことか?完全

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そんな事をおぼろげに思っていると。「わたしの秘密を撫子ちゃんだけに教えてあげるね」上目づかいでわたしをみている。な、な、何が目的だ、財産かそれとも下僕にするのか?ダメだ、過去の記憶が親しくしてくるつぐみに寒気がしていた。失ったのは中学生の時

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本当の友達 1
2022年11月28日14:36

わたしの名前は『撫子』で性格はド暗くわたしはクラスで孤立していた。友達なんて要らない。もう、二度とあんな思いはしたくない。部活も帰宅部で生活に友達の存在が必要なかった。わたしの席は主人公席の定番の窓側であり、休み時間は窓から外を眺めるだけで

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退屈な世界史の授業を受けていた。一つだけ空いた席がある。そう、お姉ちゃんの席である。あれから、お姉ちゃんは元の姿に戻り中等部で数学を教えていた。……。何か足りない気持ちは贅沢なのであろうか?わたしは廊下の先にある鍵のかかったベランダから叫び

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数十分歩くと小さな神社が見えてきた。境内に入ると静まりかえっていた。うん?お姉ちゃんが苦しそうである。呪いの効力が強いのかもしれない。すると、能面に白髪で着物を着た者が現れる。「僕が『鳥の使い』だ。さて、このまま幼女を喰らうもの良いかがそれ

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バスに乗って一時間、ようやく、村に着いた。「今日は宿を取って休みましょう」バス停の前に民宿の看板が見える。おんぼろで今にも潰れそうであった。「事前に調べて予約済みよ」流石、お姉ちゃん、用意が良い。「温泉は無いの?この疲れた体は熱いお湯を求め

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土曜日、わたし達は急行列車に乗っていた。何故、あかねがいる?「このお弁当美味しいね」「あぁ」同意を求められても困るが、もう一度、付いてきた理由を聞くと。『悪者退治でしょ、わたしが参加しなくてどうする』で、あった。それに引き換え、お姉ちゃんは

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わたしが子供の頃の事である。「わたしは殺されかけたの」お姉ちゃんが悲しそうに言う。それは村の掟であった。それは言霊の様にお姉ちゃんを縛り続けた。「また、慶太ちゃんが大人になったらこの続きを……」浅い夢が終わり、日差しが部屋に差し込む。夢か…

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「それで、おっきなTシャツは何処にあるのだ?」試しにあかねの話に乗ってみると。「文芸部の部室よ」普通に返事が返ってくる。本気だったのか?次の授業をふけて文芸部の部室に向かう。「あかねは文芸部の所属だっけ?」「まあね、これでも文学少女なのよ」

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わたしは高等部の校舎から窓の外を眺めていた紫陽花の花を見つける。梅雨か……。今日の天気は晴れ時々スコールで、突然の雨にご注意とのことである。きっと、この世界は簡単な歯車で回っているのであろう。退屈な世界史の授業が終わり、休み時間になると。お

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難しい事を考えても仕方ない。そろそろ、寝るか。「慶太ちゃん、毛布ありがと」お姉ちゃんがソファーから起きてくる。スタスタと現れたのはお姉ちゃんである。しかし、妹の様に可愛いが、出ているオーラは姉姉オーラである。そして、目が合うと。えへへへへ…

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キッチンの椅子に座り、大きなため息を吐く。コーラのシワシワ感は問題の大きさを実感させていた。ホント、幼女になったお姉ちゃんはどうしよう。わたしは遠く外国に行っている両親に相談するか悩んでいた。両親からの絵はがきを取り出してみる。差出場所はフ

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雨である。季節は夏本番前。いわゆる、梅雨であった。一限の授業が終わり。廊下に出て外を見ようとベランダに向かう。ガチガチあれ?ベランダに出る為のガラスの扉が開かない。通りかかる。先生に聞くと。「あ、それ、安全の為に出入り禁止になった」何を言っ

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「では、授業を始める」プールでの内容は二十五メートル泳げる組と泳げない組に分かれて始まる。「お姉ちゃんは二十五メートル泳げるの?」「それが、よよよな事に泳げないの」「弥生先生には高校生になっても泳げない組の面倒を見て貰うわ」何やら差別的な発

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教室に入ると、幼馴染のあかねが寄ってくる。勿論、幼女化したお姉ちゃんを問いただす為である。「誰、その幼女は?」えーあー。わたしは困っていた、あかねはいわゆる、ヤンデレである。そう、お姉ちゃん以外の女子はダボハゼである。あかねもお姉ちゃんには

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