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日記一覧

 八大龍王伝説【567 金竜将軍マクスール(後)】〔本編〕 五月二八日未明。金竜軍マクスール将軍の仮の寝所が、百の軍勢に包囲された。 巨大な戦斧を握って寝所から現れたマクスール将軍を包囲していた軍勢は、金竜軍の精鋭部隊の竜騎兵(ドラゴンナイ

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 八大龍王伝説【566 金竜将軍マクスール(中)】〔本編〕 しかし、金竜将軍マクスールは命令を頑として変えなかった。 これには、マクスールとザッド以外の余人が知らないある事情が絡んでいる。 マクスールは、将軍として無能な人物であったが、一〇

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 今週は、八大龍王伝説をお休みいたします。 網膜剥離と診断され、現在入院中です(手術は無事に終わりました) ご迷惑をおかけいたしまして、申し訳ございません。

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 八大龍王伝説【565 金竜将軍マクスール(前)】〔本編〕「わしは、ここで島の統治に専念する! ハリオーサー将軍は、このままロストムガルス三國遠征軍の後を追い、ヴェルト本土において、我らが八百年前に失った地の奪取に奔走されよ! ……とはいえ

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 八大龍王伝説【564 謀王の帰還(四) 〜フルーメス島の奪還〜】〔本編〕 イルミガリー帝國がカッパカニ城を陥落させた際の残存兵は一千五百。ザムザイガイルド王国がアジヒラメ城を陥落させた際の残存兵は一千に満たなかったと、当時の史料に残されて

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 現在、週1で更新しております『八大龍王伝説』(オリジナル小説)ですが、11月23日付で完結させていただきました。 引き続き、推敲の上、順次更新してまいりますので、よろしくお願いいたします 拝

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 八大龍王伝説【563 謀王の帰還(三) 〜ヅタトロの遠謀〜】〔本編〕「まあ、厳密に言うとわしらの兵ではないが、そこは三國の競争意識を煽(あお)ってこき使うこととするか! いずれにせよいくら兵を消耗しようとも、わしらにとっては、なんら実害の

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 八大龍王伝説【562 謀王の帰還(二)】〔本編〕「そうなのですか? ヅタトロ王! それは私にとっても、新鮮な驚きです!」「……だろうな。今は高齢ゆえ将軍職を退いているお主などのように、物心ついてから一日として戦いに関係しない行いをしたこと

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 八大龍王伝説【561 謀王の帰還(一) 〜大船団〜】〔本編〕 龍王暦一〇六一年四月二三日。 ヴェルト南方に浮かぶフルーメス島のさらに南の海洋に、一万を数える大船団が、突如現れた。 南の水平線一杯に広がるその大船団の存在に最初に気付いたのは

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 八大龍王伝説【560 ワクイロガイズスの欠点】〔本編〕「将軍!」 四月二〇日の軍議の場において、ノイヤール将軍の腹心の一人が悲痛な声色で叫ぶ。「もう、我々にこの城を防衛する手立てはございません! ここは一先ず将軍だけでも島からの脱出を!!

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 八大龍王伝説【559 フルーメスの統治官(後)】〔本編〕 これで、ワクイロガイズスは自由に情報操作ができるようになった。 一方、ノイヤールも、天耳・天声スキル又は魔兵による瞬間移動などで、シェーレやエアフェーベンとの連絡は個人的にはつける

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 八大龍王伝説【558 フルーメスの統治官(中)】〔本編〕 蒼鯨のスツールと腹心の部下たちは、連日の接待責めを受け、トロホタテ城に二年以上滞在し、そこから一切外に出ることが無かった。 その間ワクイロガイズスは、優秀な自身の部下により、スツー

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 八大龍王伝説【557 フルーメスの統治官(前)】〔本編〕 一〇五八年、三十二歳になるワクイロガイズスという女親衛隊長は、百七十二センチメートルという長身に、金髪で端正な顔立ちから、二十歳で親衛隊に入った当初から非常に目立った存在であった。

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 八大龍王伝説【556 ゴンク帝國の復活】〔本編〕 龍王暦一〇六一年三月三一日。元ゴンク帝國領フエテン地方の府フエテン城において、スーコルプアーサー帝王戴冠の儀が執り行われた。 この儀の執行によってゴンク帝國は復興を果たしたのである。 同月

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 八大龍王伝説【555 ジュリスのイデアーレ】〔本編〕「初めてお目にかかります。私は、ジュリス王国のイデアーレと申します。スーコルプ殿! ……いや、スーコルプアーサー帝王陛下! よくぞご決断されました。ゴンク帝國の再興の件は、このイデアーレ

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 八大龍王伝説【554 ミケルクスドのガイエル(後)】〔本編〕「ハ、ハリマ将軍は、一月以上前にこのミケルクスドを出立したはず! 今頃は、大陸の南海において、聖皇国の後方かく乱をしているはずでは?! 何故、ここに?!」「確かに、わしはラムシェ

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 八大龍王伝説【553 ミケルクスドのガイエル(中)】〔本編〕「開門願おう! 私は、ジュリス王国の将モグボースである! 同盟のミケルクスド國の援軍としてこの地に到着した! 開門の上、留守の責任者に拝謁願いたい!」 翌二二日午前二時。ミケルク

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 八大龍王伝説【552 ミケルクスドのガイエル(前)】〔本編〕 少し話を遡る。 同年三月一五日。ミケルクスド國、並びにステイリーフォン聖王子を擁する正統ソルトルムンク聖王国――いわゆる正統王国の連合軍が、ミケルクスド國の首都であり王城である

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 八大龍王伝説【551 ニーグルアーサーの遺志(三) 〜遺志を継ぐ〜】〔本編〕「さて、それでリュカオン殿!」 チャックライルが退出した後、スーコルプはしばらく黙っていたが、やがて口を開いた。「どこから突っ込んでいいのか迷っていたが……、とに

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 八大龍王伝説【550 ニーグルアーサーの遺志(二) 〜ボルボドアーサーの系譜〜】〔本編〕「それで帝王は俺に何を伝えたかったのだ!」 しばらくしてスーコルプは、部下のチャックライルに尋ねた。「帝王が言うには、お頭にある人物に会ってほしいとの

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 八大龍王伝説【549 ニーグルアーサーの遺志(一) 〜帝國の滅亡〜】〔本編〕 龍王暦一〇六一年、聖皇暦五年三月一〇日。 聖皇国七聖軍の一つ黒蛇軍は、八千を率いて、現在のゴンク帝國の帝都のあるツイン地方に進軍を開始した。 ツイン地方は、ヴェ

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 八大龍王伝説【548 正統王国六将制度(後)】〔本編〕 グラフ将軍の説明が始まった。「先ず、正統王国並びにヴェルトの皆々方、誤解なさらないでいただきたいのは、シェーレ殿が六将位を辞退したのは、何も二心(ふたごころ)ある故にではないというこ

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 八大龍王伝説【547 正統王国六将制度(前)】〔本編〕 龍王暦一〇六一年三月八日。 正統王国と呼ばれるようになった『正統ソルトルムンク聖王国』は、六将制度を復活させた。 八百年以上昔、奇跡の人材集結と言われた六将軍の制度を、現在に復活させ

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 八大龍王伝説【546 第八童子矜羯羅(六) 〜最後の働き〜】〔本編〕「どういうことだ。ウグバガ! 余を裏切ったか!!」 コンガラの怒りに満ちた大声(おんじょう)が、モンバリート中央広場の南からたった今現れた人物に向け、発せられた。 しかし

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 八大龍王伝説【545 第八童子矜羯羅(五) 〜戦闘経験〜】〔本編〕「いや! 残念だがコンガラ童子! お前は、お前自身の致命的な弱点にまだ気づいていない! その弱点に気付かぬ限り、どれほどの童子がここに集まろうが、お前に、勝率十割の完全勝利

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 八大龍王伝説【544 第八童子矜羯羅(四) 〜時を掌(つかさど)る〜】〔本編〕 シャカラは、シトクを担いでいるコンガラと相対し、警戒を緩めない。“コンガラが瞬間移動などで移動して、シトクを連れ去る! それもあり得ない! それをすれば、コン

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 八大龍王伝説【543 第八童子矜羯羅(三) 〜真の目的〜】〔本編〕「ふざけるな! お前如きに、余が負けるはずがない!」「コンガラ! 少し冷静になれ!!」 コンガラが怒りに任せて、シャカラへの攻勢を強めようとしたところに、的確な叱咤(しった

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 八大龍王伝説【542 第八童子矜羯羅(二) 〜致命的弱点〜】〔本編〕「正しくは、余以外の七人の童子は、お前の思っている通り、それぞれのウバツラを除く七人の八大龍王と、同等の能力を有している。第一童子の慧喜(エキ)童子は、第一龍王難陀(ナン

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 八大龍王伝説【541 第八童子矜羯羅(一) 〜コンガラの能力〜】〔本編〕 龍王暦一〇六一年一月日。天界の話であるので、『月日(がつにち)』で表記する。 その一月日も後一時間で終わろうとする頃、天界の城塞都市の一つモンバリートの中心部におい

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 八大龍王伝説【540 第五童子烏倶婆伽(十) 〜究極の投影〜】〔本編〕 さて、この程度の負傷は治せると言い放ったものの、ウグバガが圧倒的に不利あることは言うまでもない。 毒の治療、左腕の治療いずれにしても、バツナンダと倒した後の処置という

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