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日記一覧

 八大龍王伝説【513 ヴェルトの宣言(八) 〜結び〜】〔本編〕「ここまでのステイリーフォン聖王子様、並びにグラフ殿からの話で分かる通り……」 グラフ将軍の後を継いで、ラムシェル王が再び話を始めた。「ソルトルムンク聖皇国、いわゆる偽皇国は、

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 八大龍王伝説【512 ヴェルトの宣言(七) 〜グラフの決意〜】〔本編〕「……ただその忠誠を尽くすべき王――ジュルリフォン聖皇陛下が本人ではなければ、当然、忠誠に対する根底が覆るのは当然であると、私は思います!」 ミケルクスドの民は、グラフ

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 八大龍王伝説【511 ヴェルトの宣言(六) 〜忠義の心〜】〔本編〕 ラムシェル王の演説が続く。「偽皇国の自作自演の襲撃により、三人の救出は失敗し、三人はスキンムル城で処刑される。その後、護送軍を襲撃した自作自演の偽皇国軍を、ミケルクスド國

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 八大龍王伝説【510 ヴェルトの宣言(五)】〔本編〕「先ずは、皆が知っている事実から語り、その事実の裏側で何が起こっていたかを、合わせて語ろう!」 ラムシェル王の演説が続く。「一つ目の事柄は、五年前にあたる龍王暦一〇五六年に起こったグラフ

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 八大龍王伝説【509 ヴェルトの宣言(四)】〔本編〕「聖王子様の先ほどのお話の中で、貴方を殺そうとした人物がおりました。確か、ジュルリフォン聖王子と瓜二つの人物とは別の……」「はい!」「その者の特徴は?」「ジュルリフォン聖王子と瓜二つの人

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 八大龍王伝説【508 ヴェルトの宣言(三) 〜聖王子の証言(後)〜】〔本編〕 聖王子の言葉がさらに続く。「兄に瓜二つの人物が語りました。 『今回起こったこの不幸な事故は、不慮なものであることを、先ず聖王子殿にお伝えしたい! 少し話が前後し

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 八大龍王伝説【507 ヴェルトの宣言(二) 〜聖王子の証言(前)〜】〔本編〕「今ここで、いわゆる正統王国の唯一の後継者であられるステイリーフォン聖王子様から、二十年以上前の龍王暦一〇四〇年の夏に起こった水難事故の件について語っていただく。

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 八大龍王伝説【506 ヴェルトの宣言(一) 〜正統王国と偽皇国〜】〔本編〕 龍王暦一〇六一年二月一八日。 ミケルクスド國の現王ラムシェルが、ソルトルムンク聖皇国との国境線から、本国の首都であり王城でもあるイーゲル・ファンタムに到着した翌日

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 八大龍王伝説【505 指揮官揃う】〔本編〕 ガイエルのこの申し出は、他の将軍にとって、むしろ望ましい申し出であった。 ミケルクスド國の存続に関わる大戦(おおいくさ)とはいえ、相応の働きをすれば、自らが出世できるチャンスであった。 否、むし

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 八大龍王伝説【504 グラフとガイエル】〔本編〕 ガイエルは、ラムシェルが幼少期の頃から、ラムシェルを見くびっていた。 そのラムシェルが今から十八年前の龍王暦一〇四三年に、軍事クーデターで父王が死去した際に、若干十九歳でありながらミケルク

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 八大龍王伝説【503 ガイエルの諫言】〔本編〕 ライヒターは、現在三十九歳。 男盛りで、若いころよりさらに魅力的であり、王城イーゲル・ファンタムに住む年頃の女性のうちの半数は、ライヒターと結婚することを夢見ていた。 そして、残りの半数の年

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 八大龍王伝説【502 ラムシェル王の帰還】〔本編〕 龍王暦一〇六一年二月七日から撤退を開始したラムシェル王率いるミケルクスド國本軍は、十日後の同月一七日にミケルクスド國の王城イーゲル・ファンタムに帰還した。 ミケルクスド國とソルトルムンク

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 八大龍王伝説【501 国葬と神器(四) 〜聖皇国の位置付〜】〔本編〕「しかしながら、ソルトルムンク聖王国のジュルリフォン聖王と宰相ザッドは、カルガス國を罠に嵌(は)めて滅ぼし、続けてクルックス共和国、フルーメス王国をも滅ぼし、味方であった

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 八大龍王伝説【500 国葬と神器(三)】〔本編〕「ネグロハルト帝王陛下の宣言は今おっしゃられた通りであるが、宰相である私の方から補足説明と、そして帝王陛下、並びに帝國国民全てを欺いていた罪を、今ここで懺悔(ざんげ)する!」 バルナート帝國

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 八大龍王伝説【499 国葬と神器(二) 〜帝王の宣言〜】〔本編〕 そして、他者の目に三種の神器が晒されるのが、聖王の戴冠の儀のほんの数時間であるので、まさに二〜三十年に一度程度。 聖王が長命であった場合、四〜五十年は衆目の目には晒されない

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 八大龍王伝説【498 国葬と神器(一)】〔本編〕 龍王暦一〇六一年二月一四日。北の強国バルナート帝國でその出来事は起こった。 何の脈絡もなしに起こったその出来事は、しかしながら偶発的に起こったのではない。 なぜなら出来事は、一つの行事だか

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 八大龍王伝説【497 ミケルクスド國への進軍(六) 〜完全勝利への進軍〜】〔本編〕 ダードムスが続ける。「それに、既にミケルクスド本隊の撤退に関しまして、紫鳳将軍エアフェーベン殿が、自重するという判断を下しました。こと戦時中にあっては、現

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 八大龍王伝説【496 ミケルクスド國への進軍(五) 〜知略の開き〜】〔本編〕「ところで、ダードムス碧牛将軍!」「ハッ、陛下! しかし、まだその呼び名には慣れませぬな。前任が亡くなってまだ間もないのもありますが、名前の響きが猛将のそれであり

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 八大龍王伝説【495 ミケルクスド國への進軍(四) 〜ダードムスの役職〜】〔本編〕「ありがとうございます。それでは紫鳳軍はそのまま待機という形を、中央政府である我々も容認したということで、エアフェーベン将軍にも伝えます。 仮に撤退をしたミ

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 八大龍王伝説【494 ミケルクスド國への進軍(三) 〜ラムシェル本隊の撤退〜】〔本編〕「フフッ。ダードムス。存外、そちも人が悪いな! ボンドロートンをミケルクスドの本隊などに突っ込まれせれば、途端にミケルクスド國のラムシェルの罠に嵌り、結

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 八大龍王伝説【493 ミケルクスド國への進軍(二) 〜ダードムスの戦略構想〜】〔本編〕「しかしながら、兵の維持の観点から考えれば、明らかに多すぎる兵力ではありますが、即時に活用とするという観点に立ちますと、非常に有用な兵力であります。特に

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 八大龍王伝説【492 ミケルクスド國への進軍(一) 〜兵の限界数〜】〔本編〕 龍王暦一〇六一年二月九日。 ソルトルムンク聖皇国の暦である聖皇暦五年二月九日。 ソルトルムンク聖皇国聖皇ジュルリフォンは、二十万の軍勢を率いて、聖皇国の首都であ

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 八大龍王伝説【491 ユングフラ脱出策戦(後)】〔本編〕「しかし、私がどこにいるかも、どこに向かうかも分からない状態で、何を始めるのだ?! せめて、私の居場所ぐらい分からないと……」「姫の居場所を、アルク達四人に、伝えるつもりはありません

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 八大龍王伝説【490 ユングフラ脱出策戦(前)】〔本編〕「マーク! 無事か?!」 ユングフラの、猛将ボンドロートンを倒して、最初に発した一言がそれであった。「はい! 姫も無事のようですね」 ワイヴァーンから投げ出されたマークが、よろよろと

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 八大龍王伝説【489 猛牛狩り(十二) 〜碧牛死す〜】〔本編〕「グッ!」 猛将ボンドロートンが苦々しく呻(うめ)いた。 一本の矢が彼の右手の親指に突き刺さったからである。 ボンドロートンは、左の腕でその矢を払う。 深く刺さっていないその矢

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 八大龍王伝説【488 猛牛狩り(十一) 〜第三の弓兵〜】〔本編〕 グラフ将軍の別働隊小隊長の一人が、まだ記憶を失っている第三龍王シャカラで、その当時は、ハクビと名乗っていた。 ハクビの小隊の一人がマークであり、妹のレナ、そしてドンクやシェ

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 八大龍王伝説【487 猛牛狩り(十) 〜マークとマイル〜】〔本編〕「いや、知っているも何も……。ミケルクスドの飛竜第八部隊と言えば、エース級の精鋭のみで構成されているミケルクスド國最強の飛兵集団。その第八部隊で一番実績をあげている撃墜王の

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 八大龍王伝説【486 猛牛狩り(九) 〜包囲〜】〔本編〕 ミケルクスド國の王妹ユングフラの一撃が、ソルトルムンク聖皇国碧牛将軍ボンドロートンの肩口に迫る。 そのユングフラの一撃を、かろうじて得物のハンマーで打ち払いながら、ボンドロートンは

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 八大龍王伝説【485 猛牛狩り(八) 〜猛将と無名の指揮官〜】〔本編〕 その頃、ソルトルムンク聖皇国の王城であるマルシャース・グールの南門の城外は、阿鼻叫喚の地獄絵図であった。 南門城外にいる三万のソルトルムンク聖皇国の兵の中に、飛び込ん

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 八大龍王伝説【484 猛牛狩り(七) 〜攻操分業のワイヴァーンハンター〜】〔本編〕 なぜならボンドロートンは、この戦いにおける戦犯と言う名の、死罪を確実に聖皇から賜るからである。 確実に聖皇国側が勝利できる王城戦において、少なく見積もって

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