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2026年11月01日08:30

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伊与原新『コズミック・ガール』(文藝春秋)を読みました

伊与原新『コズミック・ガール』(文藝春秋)を読みました。
著者は、『藍を継ぐ海』で直木賞を受賞した小説家であり、本書はNHKドラマにもなった『宙わたる教室』の続編となります。ただ、登場人物のうちで主人公だった教員の藤竹叶はしばしば言及されますが登場はしません。
主人公は飯星佐那、女子校のトップ進学校から東新宿高校定時制に転校してきた2年生です。各章のあらすじは次の通りです。第1章 コズミック・ガールは表題章であり、主人公の飯星佐那そのものです。超進学校から東新宿高校定時制に転校してきたのですが、もう伝説の科学部は消滅していて、科学部復活のために部員3名の確保に躍起となっています。第2章 ピタゴラ・ボーイは、1年生の尾上翔太を指します。決して恵まれていない父ひとり子ひとりの家庭で、数学や科学はサッパリながら、いつもパチンコ玉を持ち歩いていて、Eテレのピタゴラスイッチのようなものづくりやギミックが得意で、飯星佐那に続く2人目の部員として科学部に加わります。
第3章 ロケット・センパイは前作の際の部長の柳田岳人が大学生として登場し、院試には失敗したものの、東新宿高校定時制のペットボトルハイブリッドロケット開発に協力します。第4章 ギーク・チャインーズでは、多様な背景を持った定時制らしく、中国残留日本人孤児の孫で日本に来た楊宇辰が科学部に加わります。廃棄食品から抽出するデンプンなどを活用した次世代の環境配慮型ロケット燃料の開発に挑みます。
第5章 レジェンダリー・ガイズでは、以前の科学部の主要メンバーだった名取佳純、越川アンジェラ、長嶺省造などが登場し、前作からの経過が語られます。以下、第6章 リリーフ・ベスティでは、前作『宙わたる教室』当時の科学部の活動を振り返り、第7章 スマイル・プリンシパルでは定時制を支える副校長の百瀬による科学部への支援が明らかにされ、最後のクライマックスとなる第8章 ドリーム・ローンチについては、読んでみてのお楽しみとします。
前作から「泣ける科学小説」と見なされてきましたが、本作も同じだといえます。詳細は記しませんが、子供達が入院する病院でロケット発射実験をしたりしますし、陰ながら、というか、第7章で明らかにされる副校長の百瀬に促されて科学部を支援する人たちについても、泣けるお話があったりします。
ただ、最後に、私のような門外漢からすれば、やっぱり、ビジュが欲しいです。ロケットが飛ぶところなんかは絵になると思いますし、もう一度NHKかどこかでドラマ化されるような気がします。はい、強くします。

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