リモートとオフィスのハイブリッド勤務の最適解を考える論文 "Is Hybrid Work the Best of Both Worlds? Evidence from a Field Experiment" を読みました。コロナ禍以来、大いに普及したリモート勤務ですが、パンデミックの終息とともにオフィス勤務に戻ったところも多いと聞き及んでいます。そういった中で、リモート勤務とオフィス勤務のもっとも適切な組合せを考える最適化というのはミクロ経済学の得意とする分野ではないか、と私は考えています。
何と、"Workers who spent around two days in the office each week on average self-reported greater work-life balance, more job satisfaction, and lower isolation from colleagues" ズバリ週2日のオフィス勤務が、自己申告ながら、ワークライフバランス、仕事の満足度、孤立感の観点から最適であると、きわめて断定的な結論を導いています。その根拠となっているグラフ Figure 1. のうちのパネル(b) Randomization of Days in the Office です。
この論文の結論は、バングラデッシュのBRACというNGOの協力を得て実施したフィールドワークから得られています。148人の従業員を9週間に渡って、オフィス勤務日数をランダムに割り当てた実証結果だそうです。BRACは世界最大のNGOであると論文では指摘していて、参考文献リストに上げられているドキュメントをwebサーチしたのですが、適切な結果は得られませんでした。経済学の分野ではかなりインパクト・ファクターの高いジャーナル Review of Economics and Statistics に、もちろん、査読によるチェックの上で掲載されているわけですので、たぶん、私の理解が及んでいないのだろうと考えています。
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