mixiユーザー(id:68108846)

2026年05月08日08:01

42 view

織守きょうや『キスに煙』(文春文庫)を読みました

織守きょうや『キスに煙』(文春文庫)を読みました。
著者は、エンタメ作家で、私は何冊かこの作家のミステリ作品を読んでいます。読んだうちで一番いい出来だったのは明らかに『花束は毒』で、本書の宣伝文句でも『花束は毒』と同じ作者である点が強調されている気がします。でも、本作品はミステリではありません。どちらかといえばBL小説と見なす読者が多そうな気がします。はい、深入りはしません。
本作品の主人公は、たぶん、塩澤と志藤の2人の男性フィギュアスケート選手だろうと思います。ただ、塩澤はすでに引退し服飾デザイナーとして活躍しています。志藤もこの作品の進行中にフィギュアからアイスダンスに転向します。ペアの女性は実の姉だったりします。そういった折に、2人の先輩フィギュアスケート選手で、今は引退して日本でコーチをしていたミラーが自宅のバルコニーから転落死します。
4部構成なのですが、基本、神の視点、というか、主人公ではない第3者の視点から描写されます。ただ、視点を提供するわけではないものの、最初が塩澤、2部が志藤、3部がもう一度塩澤、そして、4部がミラーを中心としたストーリー展開です。
ただし、プロの小説家にしては文章がそれほどうまくなくて、読者によっては混乱する部分もあります。まあ、私の読み方が悪いだけかもしれません。それから、この作者のことですから、ラストに大きなサプライズがあるかという気がして読み進んだのですが、まあ、そのあたりは読んでみてのお楽しみです。
読んでみてのお楽しみなのですが、全体的に、本書の出来は『花束は毒』よりは大きく落ちます。それほど期待すべきではありません。ただ、繰返しになりますが、BLファンであれば平均的な読者よりも高く評価する可能性はあります。

1 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する