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2026年05月02日22:07

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Concerto Sano@府中市市民活動センター プラッツ バルトホール

ヴェネツィアから来た弟子

というタイトルと、ブーダンの油彩画を使ったチラシに惹かれて行ってみることにした。
準地元の府中、しかも駅近の施設ということもあって。

アマチュアの室内合奏団。
なかなかおもしろいプログラムを組んでくるようだ。

ヴォルフ=フェラーリにラインベルガー。
『聖母(マドンナ)の宝石』くらいしか知らないヴォルフ=フェラーリ。
ラインベルガーに至っては全く知らない。名前を知っているような気がするだけだ。
ヴォルフ=フェラーリの師匠がラインベルガーということになるらしい。
なので「ヴェネツィアから来た弟子」というのはヴォルフ=フェラーリということになる。

敢えて予習なしで臨むことにする。
こういうのも楽しいに違いない。

大森大輝&Concerto Sano
高島綾:オーボエ

00.イグナーツ・ラハナー:ヴァイオリン四重奏曲 ト長調 Op.107 より、第1楽章
01.ラインベルガー:九重奏曲変ホ長調 Op.139
<休憩>
02.ヴォルフ=フェラーリ:イディリオ・コンチェルティーノ イ長調 Op.15
03.ヴォルフ=フェラーリ:弦楽セレナーデ 変ホ長調
<アンコール>
04.ヴォルフ=フェラーリ:バルカローレ(ヴェネツィア組曲 Op.18 より、第2曲)

プログラムの本編の前に前座(?)として1曲。
イグナーツの兄フランツがラインベルガーの師匠にあたるらしい。
ヴァイオリン4挺というのも珍しい。
聴きやすい曲で、演奏もバランスよく、期待が募る。

で、本編。
ラインベルガーはブラームスと同時代の人。
九重奏の編成は、Fl、Ob、Cl、Fg、Hr、Vn、Va、Vc、Cb、となっている。
管楽五重奏に弦4本を加えたといったところか。
構成もしっかりしているし、旋律的な魅力もある。
ただ個性を感じにくいというのはあるのかもしれない。歴史に埋もれてしまったのはそのあたりが原因と言えるのかも。
それゆえ再評価の可能性は十分あるようにも思える。
アンサンブルもきっちりまとまっていて聴き応え十分だった。
コントラバスとチェロの低音がバッチリ効いていたし、ホルンも安定している。
ただヴァイオリンのピッチがずれているように感じたのは気のせいか。(たぬ〜もそう感じたらしいが…)

短い休憩を挟み、ヴォルフ=フェラーリのターン。
編成も大きくなり、指揮者も登場。
ヴォルフ=フェラーリはイタリアならレスピーギと同世代。20世紀に活躍した作曲家だ。

イディリオ・コンチェルティーノは牧歌的コンチェルティーノとも言われているようだ。
オーボエ協奏曲である。オケはホルン2本と弦楽。
メロディーの見本市のような良い曲だ。1933年という作曲年代を考えると、新しい要素は何もない。
それはそれでよいではないか。
ソロはうまくメロディーを歌わせた力演。ただ第2楽章でちょっと音が掠れ気味になったのが惜しい。

弦楽セレナーデは17歳の時の若書きの作品。
そうとは思えないほどの充実作。これも美旋律満載で、劇的な部分もあり、良い曲だ。
低音部(チェロとコントラバス)が全体を引き締めていて、アンサンブルが良くまとまっていた。

アンコールもヴォルフ=フェラーリ。
クラリネット、ファゴット2、ホルン2、が加わる。
たゆたうような舟歌。これもいい曲。

ヴォルフ=フェラーリはメロディメーカーというだけでなく、きっちりと計算した音楽を作る人だという印象。
さらに第1ヴァイオリンの優位性もさほど高くなく、ヴィオラが重要なパートを弾くことも多く、響きのヴァリエーションが多いように感じた。
これはおもしろいかも。
ちょっと音源を探してみようかな。
生前はオペラ作家として人気があったそうだし、再評価の可能性もあるのかも。

アマチュアならではのプログラムだったのかもしれない。
非常に意義のあるコンサートだったと思う。曲の希少性というだけでなく。
本当に良いコンサートだった。

府中の駅近くの商業施設の上にホールがあるなんて知らなかった。
座席が可動式の、よくあるホールだが、なかなか良い。
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