大山誠一郎『アリバイ崩し承ります』と『時計屋探偵の冒険』(実業之日本社)を読みました。
著者は、ミステリ作家であり、我が母校の京都大学ミステリ研究会のご出身です。
『アリバイ崩し承ります』には7話、『時計屋探偵の冒険』には5話の短編が収録されています。どちらも短編集です。
このシリーズは架空の那野県の鯉川商店街にある美谷時計店を舞台に進みます。美谷時計店には「アリバイ崩し承ります」という張り紙があり、成功報酬で1件5000円でアリバイ崩しを請け負っています。そんなアリバイ崩しなんて持ち込むのは警察にほぼほぼ限定されるわけで、4月に人事異動で那野県県警本部捜査1課第2強行犯捜査第4係に配属された新人京滋が次々と事件を持ち込むわけです。そして、見事に真犯人のアリバイが崩されたり、あるいは、逆に、犯人ではない無実の関係者のアリバイが発見されたりし、無事に事件は解決します。
はい、とても本格的なミステリです。したがって、というか、何というか、犯行の設定はとても不自然で現実離れしています。小説らしく作為的な犯罪ばっかりです。現実にはありえないのでしょうが、それだからこそ小説でしか楽しめない、と考える読者もいるかもしれません。
最後に、知っている人は知っていると思いますが、『アリバイ崩し承ります』を原作として、主人公の美谷時計店の美谷時乃を浜辺美波が演じて、2020年にドラマ化されテレビ朝日の「土曜ナイトドラマ」で放送されています。よく探せば、どこかのチャンネルで再放送されるかもしれません。
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