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2026年01月25日08:57

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大山誠一郎『アルファベット・パズラーズ』(創元推理文庫)を読みました。

大山誠一郎『アルファベット・パズラーズ』(創元推理文庫)を読みました。
著者は、著者は、ミステリ作家であり、京都大学ミステリ研究会のご出身です。短編ミステリの名手であり、この年末年始休みから私は熱心に個の作者の短編ミステリを読んでいます。『蜜室蒐集家』、『赤い博物館』とそのシリーズの『赤い博物館』と『記憶の中の誘拐』などです。
本書は、タイトルからも軽く想像されるように、アガサ・クリスティの『ABC殺人事件』へのオマージュとなっています。登場人物、というか、謎解きに取り組むのは4人いて、同じマンションに住む3人、すなわち、警視庁の刑事をしている後藤慎司、翻訳家の奈良井明世、精神科医の竹野理絵の3人が、マンションオーナーで弁護士を引退している峰原卓のところに集まったりして、謎解きに挑戦します。でも、ほぼほぼ謎解きをして真相を解明するのは峰原卓となっています。安宅椅子探偵の推理を展開する時もあれば、事件現場に居合わせることもあります。
収録短編のあらすじを順に取り上げると、まず、「Pの妄想」では、資産家の老婦人が家政婦に毒殺されてしまうという妄想に取り憑かれて、ティーパーティーの開かれた日に毒殺れれてしまいます。続いて、「Fの告発」では、彫刻美術館の特別収蔵品室で学芸員が殺されたのですが、この部屋は指紋のセンサーでしか鍵が開かない特別の設備を持っており、開けることができるのは被害者を含め3人しかいません。続いて、文庫本で新たに収録された「Cの遺言」では、化粧品会社のオーナー社長がクルーズ船のロイヤルルームで殺され、絨毯の上にダイイングメッセージのようにCの文字がライターで焼き付けられているように見えますが、容疑者はすべて姓か名のどちらかがCで始まっています。
最後の「Yの誘拐」だけは短編よりも少し長い中編くらいのボリュームで、12年前の京都における誘拐事件となります。ソフトウェア企業の社長の息子の小学生が誘拐され、身代金1億円を琵琶湖畔に持ち込みますが、ダイナマイトの爆発により身代金は焼けてしまい、誘拐された小学生も爆死してしまいます。誘拐事件から12年を経過して、後藤慎司、奈良井明世、竹野理絵、峰原卓の4人が京都に乗り込んで再調査を開始します。驚くべき真相が明らかにされます。作者の経済的常識、すなわち、マンションが棟ごと買える価格感覚も大いに驚くべきかもしれません。

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