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2026年01月21日08:40

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岩井圭也『真珠配列』(早川書房)を読みました。

岩井圭也『真珠配列』(早川書房)を読みました。
著者は、小説家なのですが、最近ではドラマの原作となった『最後の鑑定人』が人気のようです。
本書の舞台は近未来の中国であり、その理由はゲノム操作の規制がもっとも緩やかな国のひとつだからであり、本書はそのゲノム操作をテーマとしています。タイトルの真珠配列とは理想的なゲノム配列を意味します。癌をはじめとする病気に罹患しにくかったり、肥満しにくい体質だったり、というような感じで、いわゆるデザーナベビーのヒトゲノム配列のようなものです。それをこれから生まれてくる生殖段階で実施するデザイナーベビーではなく、すでに生まれた後の成人などでゲノム操作をする、というものです。
あらすじは、異常な速さで進行する癌による死者が出始め、特に、その死者の中に有力政治家の子息が含まれていて、北京市公安局刑事偵査総隊=犯罪捜査課の捜査官である郝一宇=アーロン・ハオが本書の主人公で、操作を担当する警察官の1人です。捜査協力者として、新疆ウイグル自治区出身のウイグル人の遺伝子エンジニアであるマリク・ヌアイマーンと協力しているのですが、ウイグル人は漢人から強く差別されており、ほとんどテロリストとみなす警察官もいたりします。
例えば、アーロンが付き合っている恋人がいて、彼女の父親が警察幹部であることから、アーロンはそのコネを持って出世を期待しているのですが、その恋人の父親がウイグル人を捜査から外すように圧力をかけたりします。ゲノム操作と異常に早く進行する癌の関係をめぐって捜査が進み、真相が明らかにされます。
最後に、ゲノム操作とか遺伝子関係の私の知識は極めて限定的なのですが、そういったこの界隈の情報をそれほど持ち合わせていなくても、ミステリとして十分楽しむことが出来ます。ただ、ウイグル人に対する漢人の感情については、少し日本人の想像を超えています。

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