これを見るためだけに横浜まで行った(と言っても、泉岳寺までは都営線でタダ、京急分は350円だが〜)。でも、行った甲斐があった。
今回は、水木さんが、何で妖怪を描くに至ったか〜、どうやって妖怪を具体的な絵(キャラ)にしたか〜という点に焦点が当てられていた。
水木さんは、子供の頃から「のんのんばばあ」に、妖怪の話を聞いていたので、妖怪感度の高い子だった。大人になってもその事が忘れられずに、神保町の本屋をさまよって、
鳥山石燕の「画図百鬼夜行」、柳田國男や井上円了の著作物に出会い「やれ、うれしや!」となったんだそうだ。
今回は京極夏彦さんのビデオの語りが、腑に落ちる内容だった。いわく
「水木さんが子供の頃、あるいは戦争のジャングルで感じた不思議な体験は、自然現象そのものなので、絵にはならない」→「でも、自然を描いただけでは、人に伝わらない」→「そこで、伝えるためのキャラを妖怪として描いた」。
たとえばだが、「竹藪を歩いていたら、天から砂がぱらぱらと落ちてきた」という体験を「砂かけばばあ」というキャラにした。だから、背景の竹や藪は、リアルにみっちり書き込まれている、のだそうだ。
また、ジャングルの暗闇で、一歩も前に進めなくなったことがあり、それが「塗り壁」という妖怪になった。「ぬらりひょん(家にあがりこみお茶を飲んで行く〕」「こなきじじい(柳田國男の著書『妖怪談義』)、「枕返し(起きると枕が違う位置にある」。「垢舐め(風呂垢をなめにくる」など、どこでも妖怪は潜んでいる。
結局、2時間以上見てしまい、せっかく横浜に来たのにどこにも行かず。帰りに神保町の町中華「三幸園」で、中華街気分となって紹興酒一本頼み、レバニラ、肉団子、餃子・・・あれこれ頼み、すっかりいい気分になって帰宅〜爆睡でした〜(笑)
ログインしてコメントを確認・投稿する