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2024年02月13日16:51

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雪ミク終了/『裸の大将』『悪の階段』

札幌ミク祭りが終わった。毎年旧正月とかぶるのだが、今年はシンガポールから動かなかった。
母の問題で遠出は避けたいのと、昨年はライブが取れず電車にも乗れず残念だったので、行く気をくじかれたというのもある。今年はライブも無かったし、雪像と物販だけではモチベーションが弱い。寒さが身体にこたえる年でもある。2013年から2020年まで8年連続参加のあと、21と22はコロナで行けず、昨年は復帰したけど今ひとつだった。雪を見せて寿司を食べるだけで大はしゃぎだった相棒も寒さに文句をつけるようになり、張り合いがない。今後はライブチケットが取れた年のみになるかな。

映画を二本レビューします。
『裸の大将』(58) 監督:堀川弘通
ドラマで断片的に見た記憶があるけど、ちゃんと見ておきたかった。山下清を小林桂樹が演じている。
施設を脱走して放浪する山下を、周囲の人たちは呆れながらも食事と寝床を与えてくれる。悪意で痛めつける人がいないのは素晴らしい。文字通り馬鹿正直な山下は、みんなが空気を読んで黙っている真実をしゃべってしまう。ユーモラスで退屈はしないが、あまりに波乱の乏しい話に途中で飽きてくる。精薄の画家が認められるのは素晴らしいことだと思うので、低評価はしない。
「ぼくは✕✕なんだな」という口調は、後の世でも定番化した。最後に発足したばかりの自衛隊に「もう戦争はしないのに、なぜ鉄砲がいるのかな」と発言する。これは脚本家の意見だろう。映画には蛇足だ。★★★

『悪の階段』(65) 監督:鈴木英夫
典型的なプログラム・ピクチュアで、期待も宣伝もあまりされてなかったようだ。これが好みド真ん中だった。

四千万の現金を強奪した四人の男たちの去就を描いたクライム・サスペンスである。狡猾なリーダーの岩尾(山崎努)・初老の前科者下山(西村晃)・冴えない中年の小西(加東大介)・最も若い熊谷(久保明)という面々だ。一味をサポートする岩尾の愛人ルミ子(団令子)も得体の知れない女だ。
岩尾は半年後に金を分けるから、当分は今まで通り働くよう提案する。バーの女に狂った小西が 、開業資金のため先に分け前をくれと言い出す。欲にかられた殺人の連鎖が始まる。四人の役者の鬼気迫る演技に夢中になった。団令子の存在感も凄い。まったくダレ場のないプロットの疾走に感嘆する。60年も昔にこんな逸品が作られていたとは。この時期の日本映画は侮れない。
★★★★★
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