先日、マイミクのあまでうすさんの「つぶやき」にて、日本共産党に対して「まず他党並みの党首選挙を行いなさい」と書かれていた記事へのコメントとして、「『民主集中制』を崩さないのは日本共産党が引き摺っている『２０世紀社会主義』ですね。新委員長はそういうことも臆さずに議論の俎上に上げてほしいです」と書いた (2024.1.19)。が、このコメントは日本共産党の現状をウォッチしていない者の幻の期待にすぎないことがわかりました。
↓ 広原盛明「多数者革命は『強く大きな党』ではなく『信頼と共感の党』でなければ実現できない、１３０％の党づくりは�牘扮鵑量槁賢瓩暴�わるだろう、共産党はいま存亡の岐路に立っている（その１３）」［リベラル２１ 2024.1.22］
http://lib21.blog96.fc2.com/blog-entry-6356.html
上記広原さんの論稿は日本共産党論の連載、その13回目ですが、この論稿にて引かれている田村智子新委員長の中央委員会報告では「民主集中制の組織原則は、多数者革命を推進するという党の役割から必然的に導かれる。民主集中制の見直しを求める意見に共通しているのは�牾很身瓦�の組織論�瓩砲覆辰討い襪海箸任△襦３很燭了�業は、支配勢力による熾烈な攻撃や妨害を打ち破ってこそ前途を開くことができる。この攻撃を打ち破って社会変革を成し遂げるためには、民主集中制の組織原則はいよいよ重要性と必要性を増している」と述べられていたそうな。あんらま、駄目だこりゃ！ ＾−＾；
現在の日本共産党はもはや革命政党でも何でもなくて、社会民主主義の政策を掲げるリベラル派の政党であるというのがその実態だと思いますが、身内の組織原則だけは「２０世紀社会主義」すなわち戦時共産主義の残滓を引き摺っていて、今風に言えば“権威主義国家”の系に属するものになっています。その問題はどうやらこの先まだずっと続きそうです。党首公選を著書で提言して党員除名処分をくらった松竹伸幸さんは処分再審査を請求していましたが、その請求は却下されたとのことです。
↓ 松竹伸幸ブログ 2024.1.16
https://ameblo.jp/matutake-nobuyuki/entry-12836834094.html
ふと思い出したのですが、その昔「民主書店」なるものがありました。今でもあるのかも知れません。日本共産党推奨の書籍を販売するお店で、当然党員のお方が経営されているお店だろうと思います。ある時（1970年代の話ですが）とある町のその手の書店にふらっと立ち寄ったところ、共産党の言う「民主的」な書籍群の中に、「解放教育」という明治図書刊の雑誌が置かれていて、「ほぅ…」と手に取って立ち読みを始めました。当時の「解放教育」誌は共産党が厳しく批判していた「解同朝田一派」の路線によって編集されていて、本来ならそのお店に置いてはいけないようなものだったのですが、立ち読みをしている僕の耳にそのお店の店主と店員らしきお二人のお喋りが聞こえてきました。われわれはこうやってがんばっているのに、党中央の連中はいい気なものだよなあ、とかブツクサ言い合っていたのでした。「解放教育」を立ち読みしているこやつに聞かせてやろうと思ってわざとそんな話を始めたのか、たまたまだったのかはよくわかりませんが、党籍のあるひとたちはオオヤケの場ではなく仲間内の場ではこんなことを言い合っているのか、ふ〜むなるほど…と思って、その時のシーンはピンポイントの記憶として残っています。
それぞれの地域でがんばって活動している共産党員を僕も知っていますし、日本共産党批判はいきなりそうした人々総体への批判として言われてよいものではない、とも思います。問題は党中央の連中である。「２０世紀社会主義」をいつまで引き摺るつもりなのか。やはりこれからの“世直し”はこの党には期待せず別様の方途を探求するのがよいのだろう、と改めて思ったのだった。
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